VTuber3

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 VTuberがテレビに出始めてきている。個人的に印象的だったのはマツコ会議で、6000人という数字が出てきた事だ。この数字がどこから出てきたのかわからないが、ユーザーローカル調べという事だから、多分バーチャルランキングみたいなアレの事だろう。ここには個人運営とか、VTuberを名乗っていない人、無名の人まで幅広くいるわけで、大御所だけじゃなく、ついにそっちへ注目がいったのかとビックリしている。

 

 番組で紹介された「みみたろう」がチャンネル登録者数を1万人くらい増やした。こういう感じでYouTubeでチャンネル登録できる人たちがいても、無名のアカウントには票が入っていなかったわけで、テレビを軽視する風潮はなくなった方がいいと思う。こういった新しい入り口が作られる事で「みにくいアヒルの子は白鳥だったのよ」というような新しい展開が起きるだろうなと思う。*1

 


夜の軽バズりみみたろう【ゲスト:竹花ノート 渋谷ハル】 #4

 

  どんな編集されるかわからない事を出演者は不安がっているけど、これが「アウェイ」で戦うということで、ネット民がクソつまんねーって言って軽視していた「プロ」のテレビタレントの世界だ。今までヴァーチャル界隈は自分たちにとって都合のいいところだけを拾ってきたわけだけど、外へ行けばそういうのは通用しなくなるわけで、本当の意味で実力が試されてくると思う。

 

  当人達も気にしているけど、まだジャンルが伝わっていないこの時点での、初動がかなり重要なのである。ここで自分たちがどんな事ができるのか伝えられないとブームはあっという間に通り過ぎて、大衆化のチャンスを逃す事になる。全てのチャンネルが一般に向く必要はないけど、無名のまま終わるくらいなら、乗り出した方がいいやつもいると思う。*2

 

  「優しい世界」とか言われているけど、結局YouTubeは既に有名なやつらしか力を持たないわけで、要するに資本主義の悪いところを前面に押し出している。資本主義は優しくないわけで矛盾している。*3テレビの方が左の思想に寄っているんだから考えようによっては優しい世界と相性いいと思う。

*1:ただ、チャンネル登録者はボタンひとつで、今後も再生されて収益につながるかどうかは本人の努力次第だが

*2:個人的にはテレビで活躍できるやつは「いない」とまでは言わないけれど、正直「育っていない」と思っているので、即戦力になりそうなやつがランキングにいるのか微妙。

*3:アメリカ人の作ったシステムだから仕方ないところあるけど、アメリカはもっと実力主義的なイメージがあったのに、結局コネかい、と残念な気持ち。

VRadio個人的メモ4、あとイケメンとか直アルとか

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 ここのところ呼ばれるゲスト的に最終回っぽさがものすごいんだけど、弾切れとか起こしてないよね?忙しくて予定が合わせられなかった大物が3月に出ると楽観的に考えておこう。

 

 前回のアンケートについて補足したい。まず、謝らなければいけないのは、「ニコ生って言ったらプレミアム会員登録してないと席を追い出されるとかいうクソシステムが有名だったはずだ」とかほざいてしまったが、ニコニコ動画が過疎っているのか、座席を増やしたのかわからないが、一円も払っていないドケチでも会場を追い出される事はなくなっていた。普通に居座れる。

 

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  こちらのイケメン戦国の放送に1時間30分で18万の来場があったが、全く追い出される事がなかった。VRadioの平均視聴数なら席を追い出される心配も無いので、安心していただきたい。

 

 それにしてもこの放送の恐ろしいところは開始10分で2万人の視聴者を獲得したところである。YouTubeニコニコ動画ではカウントの仕方に違いがあるようなので、あまり参考にはならないだろうが、いわゆるエース級のVTuberが生放送で同時接続1万人くらいなので、その倍の数を稼いだ事になる。コメントを見る限り、普段バーチャルキャストに触れていない層が多そうである。あるていど予測していたが、やはりバーチャルの壁の外側にたくさんの客がいる事がわかった。

 

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 ただ、アンケート結果を見てもわかる通り、この放送もファンしか見ていないのである。コメント見る限り女性が多そうで、やっている内容も「AとBどっちのシチュエーションがいい?」みたいなファンサービスである。男の私からすると「う、うん……」って感じでコメントに困る感じで、天の声の悪ノリに救われた。*1天の声、配信者ともに「もう一人いればいろいろできるのに」みたいな事を言っていたので番組自体はもっと面白くできるのだが、ファンは満足しているので、高評価になっている。

 

  また、こういうイケメンが好きな人が既存の美少女アイドル系のVTuberを推すかというと疑問。一方で今まで美少女系を推していた人がイケメンに興味を持つ事もないと思われる。ただ単に移民を増やしても村が増えるだけで、いままで人がいた場所が都市になるわけではないだろうなと思った。

 

 なぜこんなにファンばかり見るのか考えてみたが、やっぱり「キャラ萌え」文化の弊害なんだろうなと思った。そのキャラを「好き」「嫌い」「どっちでもない」に分けると、好きな人は当然見て、嫌いな人は当然見ないわけだけど、「どっちでもない人」はどちらかというと「見ない人」になってしまう。単なるキャラ萌えだけじゃない力が必要になってきている気がした。

 

 プロゲーマー並の実力を持つゲーム部とか、トークとネタが上手い月ノ美兎みたいな、それ単体でYouTuberとしてやっていける人+キャラみたいな、プラスアルファの力がないと厳しくなってくると思う。少なくとも「キャラ」という点ではプロには勝てないわけで、イケメン戦国みたいにすぐに数を稼げる新人が現れるようになった事は知っておいた方がいいと思う。

 

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  イケメン戦国の後に映すのもかわいそうだが、直感アルゴリズムの特番の結果はこうなっている。こちらも高評価が多い事がわかる。参考までに「バーチャルさんはみている」は前半の特番含めた1時間30分で35000人、アニメのみ見た人で13000人くらいの視聴者がいた。アンケート結果はこちらの記事に載っけた。これらの数字から何を読み取るべきかについて、私の意見をごり押ししても仕方がないので、各自で考えていただきたい。

 

  イケメン戦国も直感アルゴリズムも「プロ」が演じている事を隠していないので言ってしまうが、やっぱりプロは「ロールプレイ」が上手かった。アドリブとか出来るのかな?と思っていたが、むしろロールプレイをしている人の方が照れが無い分、素でやっている人より返しとかが面白い気がした。目線が反応してしまうので、アップだとカンペ読んでいるのがバレバレなのはマズい気がしたが、これは今後の技術でなんとかなりそう。

 

 最後に、

 

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 金曜日のみなさん、おめでとう。

*1:ただし、ガチ恋勢は天の声にキレてた。

バーチャルさんはみている第05話感想

 色々と調べたい事があったので、「バーチャルさんはみている」の5話を見てみた。基本的な印象は第1話を見た時と変わっていないが、色々とわかってきた事があるので、そこをまとめてみたい。

 

 まず作品の評価はやっぱりクソアニメだと思う。「VIRTUALWARS」は世界観が意味不明。ゲーム部なのにゲームの話題なし。他のVTuberのネタしか話題にしないという狭さ。「委員長、3時です。」は完全に自分の世界に入っちゃっているし、「てーへんだ!アカリちゃん」は単純にうるさい。「バーチャルグランドマザー」は大御所にピン芸人みたいなスベリ芸をやらせるし、「聞いてよしすたあ!」はオチがよくわからなかった。と、こんな感じでdisる事しかできない。*1最後のパートはアドリブらしいけど、全員の発言の時間が均等で、明らかに気を遣っているのがわかる。予定調和感があって、これってアドリブというよりノープランなだけじゃんという印象。「アニメじゃなくてコント」とか言う人はコントを作っている人達に対して失礼なので謝っていただきたい。

 

  個人的に一番のマイナスは字幕(テロップ)のウザさ。やたらと文字がデカく自己主張しまくりで、人物の頭とか手振りとかにもろにかぶり、画面の情報を削ってしまっている。しかも、面白い発言を強調とかじゃなくて、VTuberの滑舌が悪いのをカバーするための「セリフ」として表示してしまっているので、やたら長い。例えるならばお年寄りがインターネットのサイトを見るために文字サイズを最大にしているような鬱陶しさ。

 


#027岡田斗司夫ゼミ特別編「岡田、ハルヒ観たってよ~涼宮ハルヒの憂鬱からエンドレスエイトまで~」

37:02~(演技の話)

 で、この「ミサイル!接近します!」これが動きなんです。ミサイルが接近しているっていうのを、バカにでもわかるように見せるのが動きです。動きは見るもので、演技は読むものです。演技はその通りのことをしていないから、見てる人間が解釈して読む必要があるんですね。

 動きっていうのは解釈の必要がないです。「ミサイル!接近します!」って怒鳴ったら、だれが見てもパニクってるのがわかると。しかしこれを演技でやったら、「ミサイル接近します――」っていうふうにつぶやくかもわかんないし、「……ミサイル」まででやめなきゃいけないかもわからない。それは見ている人が緊迫感を読み取らなきゃいけないから、すごく難しくなっちゃうんですね。

 

  「ケリンスレイヤー」を見ていてきづいたんだけど、元々のキャラを変えられないから「動き」の方で演技しようとしている。ただ、この「動き」なんだけれども、先ほども言ったように字幕が邪魔だし、VTuberの衣装自体がゴテゴテしすぎているため、あんまり見えない。アニメキャラも飾りがついた衣装を着ていたりするけど、あれは手描きだから重力を無視した生理的に気持ちいい映像というのが作れる。VTuberみたいに3Dの物理演算されまくっている*2と、そういう気持ちいい映像というのは作りづらい。そのため、動いている割には何も伝わっていないという状況が生まれている。

 

 一方でわかってきた事もある。「ひなたちゃんは登校中」というのが、日常の風景がゲームのステージのように見えてしまうという「ゲーマーあるある」をネタにしていた。

 

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  これって要するにVTuberの日常風景がやりたいんだろう。そう考えると「バーチャルさんはみている」は全編を通して背景に力を入れている。この番組がやりたかった事って「たまごっち星」なんだという解釈が自分の中で成り立った。

 

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  「たまごっち」を知らない人のために説明すると、「たまご(生命)」と「ウォッチ(時計)」を掛け合わせたおもちゃで、たまごから生まれた生命体を育てていくゲーム。時計機能と連動していて、ある程度の時間が経つと「お腹が空いたー」と向こう側から呼び出しを食らうので、そのたびに面倒を見るみたいな感じ。マメに世話をするとかわいいのに進化するが、ズボラだとたらこくちびるとか、足がたくさんみたいな変なやつになる。で、当時の携帯端末はポケベルレベルだったので、画面に表示できる情報が少なく、背景は存在せず、画面内の情報はほとんどキャラクターを表示するために使われていた。*3……ここまではそこら辺の一般人でも知っている人はいるかもしれない。

 

  このたまごっちには裏設定があって、たまごっちは宇宙からきた生命体(要するにエイリアン)で、彼らの惑星はそれ自体が目とか口とか持っている巨大な生命体で、独自の文字や、てんしっちデビルっちみたいな概念とか、こんな施設があるよーみたいなものがかなり細かく設定されているのである。*4

 

  で、これをVTuberに当てはめると、VTuberって一部を除いて出自不明だけど、今回の作品で、「Vの国からぼくらのためにきたぞ」みたいなのがやりたいんじゃないだろうか?

 

  自分の中でキズナアイがなぜ本編に出てこないのか不思議だった。一部では台本読んで仕事を蹴ったという話もあるけど、個人的にはVTuber界の手塚治虫だと思っているので、汚れ役だろうと大役だろうと、片っ端から「それ出来ます!」って言って参加すると思っていた。少なくとも歌には参加しているわけだから、最終回のアドリブパートに顔出しして、主要キャラに「わーい!アイちゃんだー!」とか喜ばれている光景が容易に想像できる。

 

  が、今回のたまごっち星解釈により、次のような推測ができる。キズナアイは基本的に白い背景の中にいる事が多いが、これはキズナアイがSiriなんかと同じ用なデジタルの存在であり、現実世界のキャラではないというのが大きい。なので、バーチャルさんはみているみたいな「実写寄りの背景を描く作品」には、「世界観が違う」から出られないのではないだろうか?例えると「私デジモンなので、たまごっちの世界には行けません」みたいな。*5

 

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図1:「バーチャルさんはみている」のアンケート結果

 

 今回一番知りたかったのがアンケート結果なのだが、やっぱり低かった。他のアニメの評価を知らないので、アニメとして高いのか低いのかはわからないが、バーチャルキャスト関連の番組をここ一週間見てみたが、ここまで低評価がつく事はなかった。*6何でこんなに低い評価なのか考えたのだが、個人的にはアンケート表示のタイミングが気になった。

 

 この番組は前後にカウントダウン特番みたいなのをやるのだが、そこのゲストがそこそこ豪華で、これ目当てに来ている人もいると思う。他の高評価なV番組は、ゲストが帰って、声が聞こえなくなって、エンドカードが表示されて人が減ってからアンケートが実施されるのだが、バーチャルさんはみているの場合、アニメが終わって、エンドカードが表示された際にアンケートが表示される。ここまでは同じなのだが、「その後に」特番のスタジオに戻ってきて司会者とゲストがなんかコメントを言って実験放送で「番組が続く」のである。つまり、人が全然帰っていない中でのアンケートなのである。

 

  もちろん、作品自体のクオリティが低いのは確かなのだが、状況的に前後の特番目当てに来た人というのがいる以上、アニメ本編に低評価をつける人も残りやすい。「嫌なら見るな」というのが正論な以上、アンチがわざわざ時間使ってアンケートする可能性というのは低いのである。が、この番組は「嫌だが、前後の特番のために付き合っている人」というのがいるのである。これは割と重要な事のように思うのだがどうだろうか?

 

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図2:視聴者の怒りを代弁するキリト

 

  前後でやっている特番の内容もどうなんだ?と思うところあって、「ドワンゴォ!」はネタとして面白いけど、お前んところのCMなわけで、しかも面白さはVTuberとは関係ないキリト(松岡禎丞)の面白さなわけで、そこで笑いを取るなと。つりっくまとかいう運ゲーVTuberや視聴者楽しんでるっぽいから許すものの、やっぱりドワンゴ開発なわけで、番組収録がバーチャルキャストなのも含めて手前味噌ばかり。 *7

 

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図3:放送終了後に遊ぶ運営(おっさん)と視聴者

 

  視聴者を楽しませる姿勢はいいんだけれども、ラーメン屋の看板を出しておきながら、メニューはインスタントラーメンで済ませて、サイドメニューのカレーライスに異常なこだわりを見せているようなもので、普通の客はそりゃ怒るわ。*8

*1:「富士アオイ公園」はウケてたけど、これってバーチャルゴリラの存在がデカいというか、あれは出オチというか、演技が面白かろうが下手だろうが存在だけで面白いキャラなので、ちょっとズルいというか、そこを評価してもなぁと思う。

*2:そういう計算自体してないかもしれない

*3:ま、完全なキャラゲー

*4:少なくとも1997年の時点で

*5:ここら辺はにわかVファンなので、「いや、実写背景の動画あったよ」とかツッコまれそうだけど

*6:これについては別記事で述べる。

*7:地上波で毒をまきながら、解毒剤は自分のとこでのみ出すとか、狙ってやっているんだとしたら賢いけど嫌なやつすぎる。

*8:ただ、こんなんでも喜ぶようなやつがいるから続けられるんだろうけど。

VTuber2

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 VTuberというものについて、わかってきた事があるのでメモ。

 

 VTuberの良いところとして「視聴者との距離感が近い」「コメントの受け答えによる双方向性がある」「ニコ生文化を受け継いだ」みたいに言われていて、VTuberについて熱く語る人ほどこの傾向が強い。個人的にそうか?と長いこと疑問だったが、これについてはどうやら自分が「にわか」なのが原因だった。

 

 私はキズナアイとかゲーム部辺りから入ったわけだが、これらの動画はYouTuberがやってる事を3DのVR技術を使ってやっているものだった。*1けれども、VTuberファンに影響を与えたのは「にじさんじ」というグループらしく、そこら辺で齟齬が起きている気がした。

 


10分で分かる月ノ美兎【にじさんじ公式】

 

 「にじさんじ」については詳しくないのであまり書けないが、主に「生配信」をメインにして活動しているグループでスパチャでウン百万円稼ぐ化け物コンテンツらしい。ここは「Live2D」という二次元の技術の(何と表現したらいいのかわからないが)アバターを使うのが主流だったらしく、キズナアイ的な3D空間とはちょっと入り口が違う。で、なんか、ライブ配信だから起こるその場で視聴者と一緒に生まれた感動みたいな物があったらしい。

 

 そういうコンテンツがあるのは結構なのだが、これはキズナアイとは別の意味で誰でもできるやり方じゃないというか、企業じゃないと絶対に無理なやり方なのである。

 

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 Super Chat を利用するには、次の要件を満たしている必要があります。
  • チャンネルが収益化されている
  • チャンネル登録者が 1,000 人以上いる
  • チャンネル所有者の年齢が 18 歳以上である
  • チャンネル所有者の居住地が提供地域に含まれている
    注: Super Chat は、年齢制限付き、限定公開、または非公開の動画では利用できませんのでご注意ください。また、チャットが無効になっている場合も利用できません。

  まず、スパチャの解禁条件に「チャンネル所有者の年齢が18歳以上」とあるが、これって要するに大人じゃないと使っちゃいけないシステムなわけで、配信者の設定が中学生、高校生なのに解禁されているところは「年齢偽っている」か「企業が運営している」かのどちらかで確定だと思う。*2

 

  なので、確実に企業運営である。それを踏まえると明らかに「にじさんじ」はレベルが高い。オーディションをやっているらしいけど、「素人」って言葉が一番似合わないところだと思う。特に「月ノ美兎」は「バーチャルさんはみている」の中で一人だけ異質だったというか、前後の特番と合わせて考えても、トーク力とアドリブ力 がものすごく高い。それに加えてツボを抑えつつも落ち着いたキャラクターデザインなんだから、そりゃ強いよなと思った。理数系どうのこうの言った後でこういう事言うのもなんだけど、本人の力の120%の力を出している。VTuberは見た目とか、外側の力を借りる事ができるのでこの表現もそんなにズレていないと思う。

 

  で、問題の一つ目として、そもそもこのライブ配信という形態自体が万人向けじゃない気がしている。これは仮説なのだが、一般人が見るVTuberとVファンが見るVTuberの境目が「月ノ美兎」なんじゃないだろうか?仮に配信者が聖徳太子的な耳を持っていたとしても口は一つなわけで、「双方向性」といっても同時にやりとりできる人数には制限がある。視聴者が少ないうちは成り立つけれども、視聴者が増えたら「オレのコメント拾われなかった」という事が多くなるわけで、そういう人達を相手にしていたら大きくはなれない気がする。*3ヒカキンとかが画面からこっちを見ながら作業しているところなんて想像できないし、フィッシャーズなんてVTuberでいうところのコラボみたいな仲間でわいわいやっている動画という印象しかない。YouTubeのゲーム実況のライブ配信とか見る限り、コメントはたまに拾われる程度で、双方向性を求めるのはそもそも正しいのか?という疑問がある。別に楽しみ方は人それぞれだが、「身近さ」だけが売りだと「地下アイドル」的な何かなので、一般の目につくところへ出て行ったらそりゃキモがられて避けられるよなと思った。

 

 問題の二つ目は後発のプロジェクトのほとんどが、にじさんじをナメすぎていた事にある。さきほども言ったように120%の実力を出してあの人気な以上、配信者本人に求められる実力はかなり高くなっている。ところが後発の人達でそこまで実力が出せる人材というものがおらず、60%80%しか出せていなさそうな現状がある。これは技術力から「素人」でも出来ると勘違いしてしまっているところが原因なんじゃないだろうか?

 

 双方向性はビジネスというよりも「サービス」の側面が強いんだから、そりゃ「ファン」ならそこが魅力だと主張するはずだ。でも、ファンって基本的には「一般人」の素人なわけで、一般人の意見をそのまま聞く運営というのもスゴいけどダメな気がしてきた。初音ミクの時は野生のクリエイターが集まってくれたけれど、あれはミクに何でもさせられたから可能なわけで、VTuberみたく「生身」を感じさせるものには逆にクリエイターがひっつきにくいわけで、野生のプロみたいなのはむしろ来ないので同じパターンは使えない。

 

 話が長くなったが、「キズナアイ」と「にじさんじ」ってそもそも別ジャンルだったんじゃないか?と思っている。今となってはLive2Dを使ってYouTuberみたいな動画を撮るVTuberが出てきたり、にじさんじ自体が3Dモデル作ってもらったりして境界がごっちゃになって、それが「バーチャル」というジャンルがいまいち掴みにくいものになった原因のように思う。

*1:少なくとも私が見ていたものは

*2:てかわざわざこういう規約設けてるって事はさ、若者はこういう稼ぎ方しちゃダメって事だと思うんだが。

*3:スパチャにしても預金全額振り込んでくれる人なんていないわけで、石油王が客に来ない限りどんどん安くなりそう。

VRadio個人的メモ3、あとジェムカンとか

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 以下は、「優しい世界」が好きな方は見ないでいただきたい。

 

 VRadioは番組終了後にアンケートを実施しているのだが、かなりの頻度で「4(あまり良くなかった)と5(良くなかった)が0%!すげえ!こんなことは長い事ニコニコ動画を見てきたが始めてだ!」みたいなコメントがあるのだが、そんな大騒ぎする事じゃない。だいたいどの曜日も低評価つける人が存在せず、同じような結果が続いている。他の曜日の放送を見ていない事がバレバレである。

 

 この仕組みを説明すると、アンケート開始の時間が関係している。番組アンケートはだいたいエンドカードが表示されてから体感的に30秒から1分くらい経ってから行われるので、「途中でつまらないと思って抜けた人」とか、「ゲストのファンでアンケートが行われている事自体知らない人」はそもそもやっていない可能性がある。となるとわざわざアンケートの時間まで待機して、律儀に投票する人は、「配信者のファン」と「VTuberに盛り上がってもらいたい人」ぐらいしかいなくなる。

 

 というかアンケート結果を見て、○○ファンは優しいなー暖かいなーとか言っている時点で、ファンしか見ておらず、一般人にはそっぽ向かれてるって事を自白している事にならないか?ニコ生って言ったらプレミアム会員登録してないと席を追い出されるとかいうクソシステムが有名だったはずだが、今までVRadio見ていてそういう経験をしたやつっているのか?

 

 「バーチャルさんはみている」は未だに低評価がいるらしいが、これはVTuber自体が嫌いで「VTuberぶっつぶれろ」みたいなアンチとか、ファンだけど「こんな風評被害の番組はさっさと打ち切られてほしい」みたいな人達が低評価しているわけである。向こうの方が色んな人がいるという事で、単純比較はできない。逆に言うと、VTuberアンチから見てVRadioに出ている連中は「放っておいても自滅するだろう」と軽く見られている事になる。*1

 

 なので、「低評価なくて当たり前」みたいな番組である。そういう状況なのに「低評価押すなよ絶対に押すなよ」とわざわざコメントで圧を与えて念を押すのは、みっともないので止めてもらいたい。*2私がタイムシフト視聴勢じゃなかったらあえて5に入れて煽るぞ。言葉で言ったところで入れるやつは入れるんだから無意味である。ちゃんとした結果を残せば自ずと評価もついてくるんだから、配信者を信じて黙ってろよと思う。*3

 

  そもそもアンケートは今後の番組作りの参考にするものであって、低評価は悪ではない。普通の人はそれを見て反省会を開いたり、逆にこの路線で行こうと決めるのであって、「正直な反応」というものを求めているはずである。他の曜日が高評価だからウチも高評価得ようと考えるのは何のプラスにもなっていないというか、競い合ったところで視聴率的には完全にどんぐりの背比べである。

 

 高評価だけが目的ならば、低評価しそうな異分子を排除して、身内だけでゲリラ配信するのが一番だ。端的に言うと「視聴者数減らせばいい」わけで、高評価押す事を約束している連中だけで楽しめばいいのである。一般的にそれは「やらせ」とか「サクラ」と言われるものであって信用を失う行為なんだけど。本当にそれがVRadioに出演している人達が望んでいる事なのか考えてほしい。

 

 例えば三週目のJAM GEM JUMP!!!は低評価あったけど、色々と思うところがあって、低評価入れたのアンチじゃないんじゃね?って思う。この週、けっこう気になる点があって、「12Qによーすぴ登場」「(おそらく)VR機器取り外し」「なにぬの声が聞こえない」あたりは気にする人は気にするんじゃないのか?少なくとも1に入れた91%の人は何も不満はなかったわけだから、でたがりおじさんがVデビューしても「よーすぴパパもいるよ」って歌えよ。なにぬの声が遠くても、「オレの心には聞こえている」とか言っとけよ。アンケートにはそう答えたんだから後でそういう番組になってもブー垂れるなよ。

 

 あと、こんな評価もあるわけで、

 

 

みゅみゅ@バーチャルキャストさんのツイート:“まとめができてた VRなのですからリアルと同じものの追及ではなく、こういうのを望んでました  アイドルグループによるバーチャルキャスト放送がカオスすぎて話題『前代未聞w』『アイドルって何だっけ』『これがバーチャルかぁ』 #GEMSCOMPANY - Togetter https://t.co/LJtx3cyvnv @togetter_jpから”

 

  なんかバーチャルキャストのCVO(最高事業計画責任者)のつぶやきらしい。褒めてくれるのはありがたいけど、これって普段やってるリアルに近づけた配信より、バーチャルキャストの配信が面白いって事だよな。暗にスクエニ自前のシステム*4より、ドワンゴのシステムの方が面白いって事になるよ。

 

  ジェムカンファンはあれだけ「画質が悪い」だの「生配信が減る」だの「こわい」だの「画面ごちゃごちゃしすぎ」だの言っていたのに、番組が上手くいったら手のひらをかえして褒めまくるのか?これまで自分たちがやってきた事が間違いだったと思っているのか?*5

 

 今、VRadioに力を入れるのは正しいけれども、この番組が終わったときに「VRadioの方が面白かったなー」と思われたら集客には失敗するわけで。今やっている事ってバーチャルキャストの宣伝とか商品の宣伝だけで、何かを得ているようには見えない。この点、他の曜日はMC固定みたいだから、ちゃんと経験値が溜まっているけど、ジェムカンはまだ戦ってすらいない人がいるから、レベル2になれているかどうかすら怪しい。

 

 途中から話題が逸れたけど、VTuberって理数系がハマるというイメージがあったんだけど、実は違うんじゃね?と思うようになってきた。

*1:まぁ、アンチが来ない方がファンの評価がわかりやすく、どんなファンが多いのかわかりやすいんだけど。

*2:特にジェムカンファン

*3:本当にクソガキしかいない。お前らの推しはコメントの力がなければ何もできない無能なのか?

*4:といっても多分外注だろうけど

*5:まぁ、アイドルとして見ている側からしたら、正月にやらかしたスクエニのおっさんどもより、ドワンゴとディアステが直接仕事した方がいいよね。