インターネットは万能ではない

現在インターネットでもってしまうから味気ない、つまらない」って言うけどどうだろう。

 むしろインターネットの発達で情報はだいぶ削られていないだろうか?

 当たり前だが、ネット上にはデジタル情報しかない(0か1かというやつね)。これは元々インターネットが欧米発のアングロサクソン文化だからで、理由のひとつに「私はこうする。なぜならば〜」という主語の次に述語が来るSVOの形で発達してきた事と関連する。(グーグル検索もSVOで検索するよね?)発したい側(主語を言ってる人)が主導となって情報発信(受信)する。つまり、日本語のようにその場にある物を全て列挙してから最後に結論を出すという文章と違い、最初にまず目的をハッキリさせ、後に細い補足をしていく。このためノイズを消去した簡潔でハッキリしたメッセージの文章になる。そしてそれは時に都合のいい情報ばかりが集まることになる。

 例えば現実において動物は自分で情報を発している。これは飼い主が情報を発しなさいといって発しているわけではなく、自発的、自律的なものだ。しかしネットではすべて人間というフィルターを通して発するため、余計な情報がカットされてしまう。

 インターネット上にある動物の動画や話題はすべて人間が「かわいい」とか「かわいそうだ」とか言って人間が作った情報にすぎず、いまわたしたちが呼吸をしているこの現実世界のアナログな情報ではない。動物の本当の言葉は全てノイズとしてカットされているのに等しい。本当の動物の気持ちや感情なんてネットではわかるはずもないのだ。

 このようにネット上は発信者が興味を持っている物しか存在しないため、認識できなかったものはたとえ現実に存在しても無かった事にされてしまう。だから文章を理解するだけではだめだ。発信者のウラの情報を読み取る。それこそが本当のインターネットの使い方である。