ゲハがゲーム業界を救えないワケ

読売ジャイアンツ(以降巨人)にとって本当に恐ろしいことは何か?
阪神に優勝を奪われる事だろうか?
それともヤクルトや日本ハムソフトバンクに負ける事だろうか?

巨人にとって最も恐ろしい事。
それは、人々が野球から関心をなくしてしまう事である。
視聴率が下がり、会場に人は来なくなり、誰も野球選手になろうと思わない事が一番おそろしい。

巨人にとって、阪神もヤクルトもライバルには違いない。
しかし、それは好敵手なのであって宿敵ではない。
お互いが頑張ればそれだけ野球は白熱する。
野球というスポーツを盛り上げるという意味においてお互いは仲間なのである。

任天堂にとって本当に恐ろしいことは何か?
ソニーマイクロソフトに顧客を奪われる事だろうか?
いいや違う。
本当に恐ろしいのは人々に「ゲームなんてつまらねーよな!」と思われる事である。

例えば、阪神ファンが巨人の問題点を指摘したことによって、
昨日まで巨人の帽子かぶって応援していたファンが寝返って阪神ファンになるような事はありえるだろうか?
通行人が「阪神っていい球団だ!」とか「野球って面白いスポーツだ!」なんて思うだろうか?
逆である。
そんな事をすれば野球は他の球団をバカにする事でしか自己を語れないキチガイDQNの集まりだと思われ、誰も野球がすごいスポーツだとは思わないだろう。

そもそも、野球は国民的スポーツで誰もがルールを知っていて、
誰もが野球を愛しているという前提が成り立っているから堂々と球団のファンも名乗れるんだし、相手をライバル視してもそれがいい結果に結びつくのだ。

ゲームは国民的支持を得ているか?
電車の中で白い目で見られ、マスコミからは未だに危険視され、かつてのゲーマーからはもうゲームなんて歳じゃないよなと思われ、アーケードや携帯分野に子供を奪われているソニー任天堂のゲームが国民的か?

ゲームは生活必需品じゃない。
任天堂の前社長もよく言っていた話だ。
だから、ソニーはゲーム機にDVDプレイヤーの機能をつけて家電(生活必需品)と同じようつくり、任天堂はたかがゲームといえど品質に妥協を許さない。
元はニンテンドもソニーもライトユーザー向けの戦略をとっていた。
企業やユーザー戦略でなく、純粋にゲームハードそのものを愛するというならセガが本来ゲームハード板の主役にふさわしい。

ゲームハード板の主役はゲーマーでも任天堂でもソニーでもなく、
株価ばっかを気にする汚いおっさんの集まりである。