その5「ふとももはNG」

 女性の服装に関する基準は紀元前の民族衣装「キトン」に由来します。ですから……

OCG>>魅惑の女王 LV7 - Google 検索
TCG>>Allure Queen LV7 - Google 検索
キトンがそうであるように、わきは露出してもいいけど、ふともも(thighs)の露出はご法度です。

OCG>>吹き荒れるウィン - Google 検索
TCG>>Storming Wynn - Google 検索
ミニスカートなど論外です。ワカメちゃんとか即効規制です。

OCG>>ガガガクラーク - Google 検索
TCG>>Gagaga Clerk - Google 検索
絶対領域」もアウト。

OCG>>G・B・ハンター - Google 検索
TCG>>G.B. Hunter - Google 検索
すでにカバーされているようですが、ハイレグラインが見えるからやばいっぽいです。つまり水着はオリンピック選手が着るような競泳水着以外はアウトって事になるのでしょう。

 ふとももがNGなのはおへそがNGなのとだいたい同じです。特にミニスカートの場合ふとももがあらわになっているとその先にある女性器(をかばうパンツもふくめて)が見える服装になってしまうのでアウトなんですね。まぁ、ふとももの規制はタイツ着せたり、スパッツはかせたりすれば解決できるので、なんとかなるんですけどね。*1

 ただ、考えてほしいことは日本はミニスカート大国だという事です。

参考:海外反応! I LOVE JAPAN : 日本の女子高生のミニスカに疑問を抱く外国人! 海外の反応。
参考:日本の女子中高生が冬でもミニスカートをはく理由を中国メディアがマジメに分析 「布が高価だった時代に養った忍耐力」「女子文化のシンボル」 | ロケットニュース24
世界の国々から奇異の目で見られるくらいにはミニスカートが流行っているようです。特に女子校生に。

 さて、ここで質問なのですが、なぜ日本ではミニスカートがこんなに流行っているんでしょう?ひょっとすると一番多い答えが「男ウケを狙っているから」という答えでしょうか?でもこれは本当でしょうか?日本人女性は娼婦にでもなりたがっているという事ですか?

fashion-rekishi.com

一大ブームとなったきっかけは、1967年秋のスーパーモデル・ツィッギーの来日でした。「小枝」という意味のツィッギーは、その名の通り小柄で華奢な体型でしたが、その体型ゆえにミニスカートがとてもよく似合っていました。来日記者会見では最先端ファッションである膝上30cmのミニスカート姿が注目を集めて、その影響で日本でもミニスカートの女性が爆発的に増え、町を歩く女性もミニスカートばかり。ヒップボーンやAラインのミニスカートなど様々なデザインのミニスカートが、町を華やかにしていました。
ミニスカートは1973年のオイルショックで下火になるまで、モッズファッションやサイケ族のデザインなども織り交ぜつつ、終息を迎えました。

 ミニスカートが流行ったのはどうみても「オシャレありき」です。注目した理由は「かわいいから」であって、男ウケのいい娼婦になることが目的ではありません。男達に強要されたのではなく、女性達が自発的にオシャレとして受け入れていったものです。つまり、この時の日本には「ふとももを露出する事が男にうける要素だ」という発想自体がなかったことになります。今現在のギャルメイクだって男からしたらケバいけど当の本人達は「かわいい」と思っているから止めません。それと同じです。さらにマジレスすると日本人は脚が短いために少しでも西洋的なルックスに近づくためには肌の見える面積を広げ、脚を長く見せる必要があります。「エロに対するタブーを理解していない文化に、スタイルの良いモデルが来た」ら、そりゃそうなります。ファッションに対する意識が異性に対してではなく、同性に対して向けられているんです。*2

 はい、もうお分かりですね。日本人は元々ふとももが見えてもいい文化にいました。江戸時代の資料を見てもそうは見えないでしょう。資料集に載っているような江戸の女性は「町娘」で我々がイメージする着物・和服を着た女性だからです。太古に遡って平安の女性を見ても厚着をしていて、イスラム教と同じく肌を露出しない文化です。中国人の民族衣装がまさに露出ではなく、飾りなどで重ねて美しさを出していくという方式ですので、中国と国交が盛んだった以上、その影響を受けるのは当然です。*3

 しかし、忘れてはならないのは日本は階級社会だったという事です。みんながみんな布を重ね着していたわけじゃありません。中国的な服装は日本では高貴な者のいでたちであり、庶民の服ではありません。江戸ではふんどしのレンタルが行われるくらい布とは貴重品だったし、女性も下着なんてはいてません。日本の主な産業は米ですね。せんべいも日本酒も米で作ってます。だとすると江戸時代も田んぼでの仕事があったはずです。そこでは女性はどんな風に仕事をしていたんでしょう?まさか長いすそをそのまんまにして仕事をしていたのでしょうか?それではどろまみれになってしまいます。洗濯機もないんですから、当然そんなもったいないことはしません。服の裾をまくって仕事をしていたはずです。その際にふとももが露になっていたはずです。*4え?下着はいてないからそれじゃ「見えてしまう?」……気にする必要はありません。だって裸は日常的に見れるものです。

 江戸時代に混浴が当たり前だった事を日本人は忘れてしまいました。日本人にとって裸は「見てもいいものです」。日本で禁欲的な価値観、性道徳は仏教が握っていました。しかし、仏教はキリスト教と同一ではありません*5。仏教は不貞行為を禁止しますが、女性の肌を見る事を禁止してません。要するに浮世絵で興奮しようが、街中で裸をみようが、現実にいる女性と不貞行為を行わなければ問題ありません。この辺、裸を見るだけでポルノだの非道徳だの思ってしまう人達とは違います。西洋では裸は「芸術」としてしか認められません。2chのスレで「海外の美女は芸術的過ぎて抜けない件」とか言われたりするのは当然で、エロい目で女性の裸を見るのは道徳的にアウトなので、芸術的に描く、撮るしかありません。芸術的なのは被写体ではなく、撮ってる側という事です。*6

 話がだいぶ脱線しているように見えますが、もとよりこっちへ寄せるために話題を振ってます。日本人は肌を露出する事に罪を感じにくい民族であるという事です。某クサナギくんが泥酔して「裸だったら何が悪い」と言って暴れていた事もありましたが、今では誰もそんな事を気にする人はいません。もしも彼がその状態でわいせつな行為をしていたら誰も彼を許さないでしょうが、彼はただ単に「裸で騒いでいた」だけ。仏教的な道徳ではそれは重罪ではありません。というわけで「裸」に対する見方も海外と日本では大きくズレがあるのですね。長くなったので今日はここまで。それでは。

*1:それでも絶対領域だけはどうしようもないけど。

*2:北京オリンピックの女子シンクロ選手の水着を見てください。くびれから脚の部分の水着がベージュになっています。肌に近い色を使う事で脚が長く見えるからです。シンクロは脚が長いほうがキレイに見える競技で、だからハイレグをみんな着るんです。つまりスタイルのいい外人への対抗意識から肌を見せているのであって、男の審査員に色目を使って得点しようとしているわけではありません。

*3:よく誤解されますが、チャイナドレスは民族衣装としては歴史が浅いです。ドレスという名称からなんとなく予想できますが、この衣装は西洋文化の影響が大です。大きなスリットが開いていて脚が色っぽい点以外は胸元から脚まで一直線に布が通っているキトン型です。

*4:だから本当に考えなければならないことは「なぜ日本人女性はミニスカートに抵抗がないか?」ではなく、「なぜ日本人男性はふともも程度で興奮するようになったのか?」です。

*5:当たり前ですが

*6:なので仏教はひとりエッチを禁止できません。がキリスト教は精液は正当な女の体に注ぎ込むものであって、地にこぼしてはなりません。聖書に出てくるオナニーの語源であるオナンは処罰されて死んでます。