縄文顔の弥生人

 日本には大きく二つのタイプがいる。それは弥生人縄文人といわれ、前者は本州をはじめとして人口の7〜8割、後者は北海道や東北の一部や沖縄付近に多くいて人口の2〜3割らしい。ここであなたがどちらのタイプか調べる方法がある。それは「ウィンク」が上手くできるかどうかである。何でもウィンクが上手に出来るかどうかはちょうど、7:3で別れるらしく、これは弥生人縄文人の割合と同じらしい。外人はウィンクが上手いが人間は元々ウィンクが得意だったらしく、白人とモンゴロイドの中間にあたる古モンゴロイドは暖かい場所にいたので普通にウィンクができるが、モンゴルなどの寒い地に追いやられたものたちは独自の進化をとげ新モンゴロイドになり寒冷地から身を守る姿(一重、丸顔、毛が生えない……など)を手に入れたらしい。*1そして脳の神経系統も両目を一緒につぶる能力が特化したために、ウィンクの時、つられてもう片方もつぶってしまうんだとか。*2いくら整形技術が発展しようとも脳みその中まで整形する技術は難しすぎて不可能なので、一番確実なチェック方法だろう。試しに自分もやってみたが、開けている事は出来ても、つられて動いてしまうので、この説を信じるのなら新モンゴロイド――つまり日本人の7割ぐらいの人達と同じタイプという事だろう。

 が、ここで一つ言っておきたいのは私はステレオタイプ弥生人ではないという事だ。普通に二重だわ、ヒゲも濃いわ、どちらかと言えばソース顔だわで教科書だの博物館だのにある弥生顔を見てもどうも自分の事を言っているようには見えないのである。無論、自分が縄文人だと主張するつもりもなく、私は酒に弱いので酒が強い縄文人とはまた異なる体質の持ち主だと考えられる。*3ここで、この事に対する説明としてよくあるのが「縄文人弥生人のあいのこ(ハーフ)」だからだ!という意見だ。確かにそういわれるとそうかもしれないが、だとすると7:3の割合という考え方も変えなければいけない。この7割の中には純粋な弥生人もいれば私のような縄文的な形質を持った弥生人もいるという事だ。縄文人の特徴である「湿った耳垢」、「巻き毛」、「二重」などはどれも優勢遺伝である。血液型について詳しい人なら分かるように優勢であるA型と劣勢であるO型は親から半々づつ型を受け継いでAO型の子が生まれたとしても表面的に現れる形質は優勢であるA型であるという事だ。同じように二重と一重の遺伝子を半々受け継いでも表面に現れるのは「二重」の形質であるという事。つまり、縄文人弥生人の子供はほぼ二重に、二重の弥生人弥生人の子供でも1/2で二重に、二重の弥生人同士ならば3/4という確率で二重になるわけでようするに、二重の文化圏に一重の人間が着たら、二重との混血を頑なに拒んで一重同士での結婚を続けでもしない限りは二重になる確率の方がはるかに高いわけである。だから弥生系でも天然の二重という人は思いのほか多いはずである。*4

 7:3の割合と弥生人縄文人の形質を聞かされるとまるで「日本人の七割が一重」というような錯覚を覚えてしまうが、実際は上記のように混血の可能性を考えないといけない。「純粋な弥生人」「縄文の影響を受けた弥生人」「縄文の形質が現れた弥生人」「純粋な縄文人」みたいに細かく分けた方がより現実に近いと考えられる。つまり縄文顔、弥生顔は白黒ハッキリとしたものではなく、グラデーションのように境界がぼやけているものなのだ。場合によっては純粋な弥生人、縄文と弥生の中間、純粋な縄文人の割合が3:4:3かもしれないのである。

 ついでに言わせてもらうと世間で縄文顔だとか言われている顔のほとんどは私から言わせると本当に縄文か?と疑問を感じる事が多い。たとえば阿部寛みたいな顔は縄文顔とか言われているが、このレベルの濃さならば韓国のドラマでも稀に見かけるレベルであって、全然日本固有の顔でも何でもないのである。韓国や中国で見かけない濃さとは平井堅レベルの濃さであって、このレベルになると日本人ですら「え?あなた日本人ですか?」と疑問を投げかけるはずだ。

アイヌ人 - ウィキ・リヒト - アットウィキ

 私は北海道旅行へ行った時にアイヌ人に出会わなかったので、どんな人達か全然知らなかったが、ネット上には100年くらい前のアイヌ人の姿が載っていた。これを初めて見た時、私は驚いた。日本人の形質とは全く異なるからだ。特に男性の形質は完全に白人といっていいほどであって、アメリカ大陸にいるネイティブアメリカンのアジア的な顔立ちに比べると遥かに白人的なのである。これを見てしまうと、確かに縄文の文化を受け継ぐ日本文化のルーツではあっても、人種としてのルーツは日本人と別なのでは?と思ってしまう。

 一方で女性の形質は非常にアジア的というかモンゴロイドと言われて納得の形質である。これはアイヌ人が黄色人種と白人の中間の古モンゴロイドという説を立証しているようにも見える。しかし、私は別の考えが頭をよぎる。それはアイヌ人が白人(スラブ系?)と黄色人種エスキモー系?)の混血ではないかという事である。彼らの写真を見て思う事は一人一人形質の個体差が大きいという事だ。たしかに一つの写真に収められている人達は似た形質である。しかし、別の写真に写っているアイヌ人はまた異なる形質を持っているように見える*5。つまり、家族単位では同じ顔が並んでいても民族として見たらバラエティーに富んだ多様な顔をしている。アイヌ人が単一民族で他の民族との混血を避け、同族同士で今まで続いてきたのならもっと均一的な顔でないとおかしい。進化論を否定するわけではないが、普通に黄色人種と白人の混血なのではないか?そして「複数の民族」が「共同の文化」の中に入ったから同じ民族の中に多様な顔がいるのではないか。

 アイヌに次いで縄文の血が濃いと言われる沖縄の琉球人はどうなっているか?遺伝子的にはアイヌ人とも近いが、本土日本人にも近く、しかも中国的な形質が出ている事からも分かる通り、こちらも混血をしている可能性が高い。……というより、今現在の沖縄自体が敵対しているはずのアメリカ人の血が入ってきてしまっているように、そもそも彼らには「民族の垣根」というものが存在しないのではないだろうか?

 縄文の文化が残っている人達の文化圏では「混血」が当たり前だったとすると、そもそも縄文顔なんてものはバラエティーに富みすぎて教科書に載っているようなおっさん顔だけに絞る事などできないのではないだろうか。つまり、「縄文顔など存在しない」と言う事もできるのである。我々が縄文顔といって分類した人は実際は濃い顔の弥生人であって、縄文顔、弥生顔というのは別の人種間の説明ではなく、同一の民族の濃い顔浅い顔を分類しているだけなのかもしれない。少なくとも縄文人が見たら「いや、俺そんな顔してねーし」と言うかもしれないのだ。

 また、縄文人民族意識が低い人達だったと考えると、現在の日本人についてはどう考えたらよいだろうか?「ハレケ」という狩猟採集民族が発祥だと思われる習慣を持ち、「和」という縄文人が発祥であろう平和的な価値観を理解し、現代のおばちゃんは外国人である韓国のスターにはまり、テレビ・雑誌ではハーフタレントがもてはやされ、敗戦後は外国べったりなこのヤマト民族は縄文人とは無関係なのだろうか?もしこの日本人の祖先が渡来系の大陸人だというのなら、大陸で主流だった民族主義を捨て、田舎くさい原住民の価値観に合わせてくれるこの超親日な民族はどこの出身なのかぜひともはっきりさせてもらいたいものだ。

 私がここまで言っても縄文、弥生という分類をしたがる人がいるだろう。おそらく発掘された「人骨」が全てを物語っている、縄文と弥生では大きな違いがある、と。しかし、考えてみて欲しい。もし、現代日本人がなんらかの理由で滅んでしまって、数少ない人骨のうち「ウエンツ瑛士」の人骨だけが発見されたとしたら――。

 日本列島には「ヤマトンチュ」なる原始日本人がいた。彼らは列島に取り残されてしまった人達で、文明から切り離され、原始人のようなガラパゴス化した生き方をしていた。彼らは時代から取り残された遅れた生活を送っていたが、人々は穏やかでのほほんとしていた。ある時、「アメリカ人」というアメリカ大陸から渡ってきた野蛮人がヤマトンチュの住む本州や九州などに攻めてきた。アメリカ人は進んだ文明を持っていたので、あっという間にヤマトンチュは駆逐され、女はレイプされ、男は殺されるかド田舎に追放された。最後の日本人とはこのアメリカ人たちの子孫である「ハーフタレント」がほとんどを占めており、中華文化にも通じる美しきヤマト文化が失われたのも、後の時代に破滅への道をたどったのも全ては日本人に野蛮人の血が流れているからである。完。

 唐突に妙な話をして申し訳ないが、これまで歴史学者が語ってきた説とはこういったものなのである。人骨だけで歴史を語ると上記のような妄想になってしまう。例えばウエンツ氏がアメリカ人と日本人の両方の血を持っている事は「事実」だ。だが、これはレイプではなく国際結婚により生まれたからである。人骨だけではこの「真実」は見つけられない。

 また上記は未来においてもアメリカが存在し、アメリカの歴史が語られているという事を前提にしたたとえ話である。本当に人骨だけからDNAを取り出して調べたら、彼は「ドイツ系アメリカ人」の親から生まれたわけでドイツ人(ゲルマン系)のDNAしか取り出せず、アメリカという国籍までは分からないのである。学者によっては「ゲルマン人の大移動はヨーロッパだけでなく、アメリカや日本にまでおよんでいたんだー」とか言っちゃう可能性もある。これを縄文弥生に置き換えるのならば、弥生人のDNAが仮に中国人や韓国人と同一だったとしても国籍は中国や朝鮮ではない「別の国」の人物のDNAかもしれないのである。つまり、人骨は事実を物語ってはくれるが、人間はその情報だけでは何も理解できないのである。

 というわけで我々は「縄文人」そして「弥生人」が実は不透明な存在であるという事に気づかなければならない。そしてこの古代日本人の謎を解く鍵は日本史だけでなく、世界史を見なければいけない。そう、朝鮮半島と日本の関係について知らなければならないのである。

つづく
 

*1:ホントかよと思って「wink gif」でググったら確かに白人のウィンクは上手いが、新モンゴロイドである韓流スターはド下手で納得した。ただ、これは文化的差異かもしれないので、参考にアフリカ系の人のウィンク動画が欲しかったが、ネットで探すのは無理そうである。

*2:まぁ、一理あるが、それだとなぜ暖かい場所にいた古モンゴロイドが北海道にまで行って寒さに強いアイヌ人になったのか疑問ではある。

*3:もっとも私の知人の韓国人は酒好きで私よりも遥かに酒に強いという事があるので、「酒に弱いのは渡来系の体質」というのも疑わしい情報であるが。

*4:ただし実際は奥二重だとか目の形だとかも見ないといけないので、こんなに単純な話ではないけど。

*5:主観的で申し訳ありません。が、「堀が深いからみんな同じ顔じゃん」みたいな意見は私は持ちません。そんな優勢遺伝的に現れる形質だけでは民族のルーツを語る事はできません。