縄文人の大東亜

 渡来人が縄文人をレイプして出来た国、それが日本だ!という主張は時に従軍慰安婦などの問題と絡みつき、日本人は野蛮だ!という話につながる。しかし、これはあくまで日本国内にフォーカスを合わせた場合の歴史観である。このフォーカスを大陸を含めて考えるとどうだろうか?弥生人はもともと大陸にいた――とするとこの日本の原住民をレイプしたのは朝鮮人や中国人だったと主張しているのに等しい。自分達の仲間からレイプ犯が生まれたという主張はおかしくないだろうか?そもそも弥生人が大陸人だというのなら、縄文人を母に持つ日本人が大陸人に復讐の意を込めてレイプしかえす*1という、むしろ正当な理由を与えてしまうのではないか?せっかくの被害者ヅラが全く無意味化する歴史観だ。

 大陸人にとって弥生人が日本を征服したという話にメリットはない。むしろ私が主張するように日本人は日本列島の原住民であり、別民族だと主張した方が、立派で礼儀正しい大陸人を度々襲ってきた野蛮人と表現できる。つまり上記のような「神話」を作り出したのは、日本人でも大陸人でもないという事になる。だとすると、これを作ったのは極東人ではない上に韓国と日本の歴史に口出しできる人達が作り出した事になる。消去法で考えればそれはアメリカ人しか考えられないだろう。

 日本の戦後処理を任されたGHQはマッカーサーをはじめとしてアメリカ人がほとんどを占め、彼らは自分達の価値観で日本と軍国主義が結びつかないように規制を作っていった。彼らは紅白歌合戦というタイトルを「バトル(戦争・戦闘)とは何事か」と紅白音楽試合にしたり、将棋を「チェスと違い、将棋は取った相手の駒を自分の兵隊として使用する。これは捕虜の虐待であり、人道に反するものではないか」と禁止しようとしたり、日本文化に対する刀狩を実施する事によって反戦意識を植え付けた。憲法についてはネット上にめんどくさい論者がいるのでスルーするが、いまの日本がフヌケだといわれるのはこのようにGHQによって牙を抜かれたためである。

 縄文人も同じなのである。縄文人もまた日本の軍国主義に利用される恐れがあった。だからこそGHQは日本人の歴史観から縄文人を過去の滅び去った人種にしてしまったのである。縄文人の何が問題だったのか?その秘密は「大東亜共栄圏(だいとうあきょうえいけん)」にある。

大東亜共栄圏 - Wikipedia

 日中戦争や太平洋戦争を日本軍は「大東亜戦争」というひとまとめの言い方をしていた。だが、GHQが大東亜共栄圏を否定したために、戦後この呼び方はされなくなった。大東亜共栄圏の大まかな要点は「日本は資源に恵まれないので、このままではつよーい欧米に勝てない。周りにあるアジアの国々には資源があるが、欧米の植民地になっている。欧米を追い出す事で生存圏を広げよう!」という事になる。これを「他国の領地を奪おうとした(侵略)」という見方と、「欧米からアジアを解放しようとした(解放戦争)」という二つの見方がある。

 前者の「他国の領地を奪おうとした」は簡単に理解できるだろう。周りに外国の領地があったらいつ襲われ、自分達も植民地になるかわからない。つまり、ビビった日本が起こした「自衛戦争」と見る事もできるし、今後の戦争のために拠点や資源を増やそうと他国の領土を奪った「侵略戦争」と見る事もできる。しかし、もうひとつの「欧米からアジアを解放しようとした」だが、これだけは毛色が違う。日本はそれまで鎖国を長い間続けて、開国したと思ったら欧米を追いかけ、アジアなどは完全に無視していたはずだ。自分達と「何のかかわり」もないアジア諸国を開放する理由などない。彼らを明らかに自分達より強い欧米に立ち向かってまで救おうとする見ようによってはおせっかいな行動である。だが、ネット上を見る限り、「自衛戦争」ではなく、「解放戦争」だという意見が多い。大東亜共栄圏自体がアジアの独立を理念としているからである。

 この「おせっかい」は間に縄文人を入れる事ですんなり理解できる。それは大東亜共栄圏がかつて縄文人の祖先たちがいた可能性がある場所であり、つまり日本人のルーツがいた場所だという事だ。篠田謙一氏が調査した縄文人ミトコンドリアDNAが見つかる場所と大東亜共栄圏の場所はほぼ一致する。「台湾を除いたほとんどの地域」が縄文人の故郷なのである。中国人とはしょっちゅう戦っていても、縄文人ミトコンドリアDNAを多分に持つ朝鮮人はパートナーにしているのである。また、満州があった場所、ここは華北にあたり、ここもまた縄文人がいた地域という事になる。

韓国南部の古代遺跡(2)

東三洞貝塚は、日本統治時代に初めて発掘調査されて以来、幾度かの調査が行なわれ、韓国最古の甕棺墓、稗、粟が発見され、新石器文化の重要な遺跡として評価されている。東三洞貝塚は、5個の文化層に区分され、放射性炭素年代測定の結果、7500年前から3500年前までの約4000年間に形成されたものと推定される。

貝塚に隣接して設けられた東三洞貝塚展示館(市立釜山博物館に所属)は、多数の土器、石器、骨角器、儀礼用具の中に縄文土器や九州産の黒曜石も展示され、新石器時代の日韓交流の様相を知ることができる。

周辺観光地

東三洞貝塚は1930年代日本人によって発掘されてから、韓国人の学者たちによって数回発掘が行われ、1979.7.26、史跡第266号に指定された。

 既に述べた事だが、韓国には東三洞貝塚という遺跡がある。ここは昭和初期に「日本人」によって発掘が開始された。なぜ日本人は外国の異なる歴史を持つ民族がいる地域を発掘しようとしたのだろうか?そしてそこで発掘される縄文土器を見て何を思ったのだろうか。

 もちろん、ミトコンドリアDNAの研究はつい最近の話のはずだ。戦時中の日本人がそんな技術を持っていたのかどうかは国の機密情報を日本軍が自ら焼いたり、GHQが検閲したりで全ては闇の中だ。普通に考えたら私の妄想にすぎない。だが、アメリカは「ケネウィックマン」の件で明らかに不自然な行動を取っているのだ。

縄文字の謎 ETC - Shun Daichi

ケネウイックマン
世紀の大発見  1996年アメリカ ワシントン州コロンビア川から一体の遺骨が発見された。いかにも古ぼけた白骨化した遺体は、当初古い時代のヨーロッパ人入植者の遺 骨として片付けられようとしていた。 しかし、遺骨の臀部に古い矢尻が突き刺さっているのを発見し、不審に思った警察が地元の考古学者ジム・チャターズ博 士に年代測定を依頼したところ、何と遺骨は9300年前の物である事が判明したのだ。 これ以後、この遺骨は発見場所の地名を取りケネウィックマンと呼ば れるようになったのだが、これが奇妙極まりない一連の訴訟合戦の始まりとなった。

(中略)

遺骨をめぐる大攻防戦  ジム・チャターズ博士らの「遺骨が白人男性の物」だとする主張に地元のアメリカ先住民ウマティラ族から猛然と抗議の声が沸きあがった。 彼らの主張によ ると9300年前のアメリカに白人が存在するはずは無く、遺骨は彼らの祖先のもので、それを白人の物だとする事は祖先を冒涜する事にほかならない。 ウマ ティラ族は1990年に制定された北米原住民に遺骨の所有を認める権利に基づき直ちに遺骨を返還し、埋葬をするよう訴訟を起こした。
 一方この発見を重要視したスミソニアン協会のダグ・オーズリー博士は詳しい調査の為、軍に遺骨の移送を依頼した。 ダグ・オーズリー博士は、ネヴァダ州 で発見されたスピリットケーブマンがやはり現代のアメリカン先住民と異なる特徴をもつとしてかねてから研究を行っていたのである。 しかし、遺骨は先住民 の主張に賛同する軍により没収されオーズリー博士の元に届く事はなかった。 それどころか陸軍工兵部隊は科学者に5日間だけの猶予を与えた後、遺骨の発見 された河原周辺を175、000$もの巨費を投じて土砂で埋め尽くす作業に取りかかった。 アメリカ陸軍による一連の行動は科学者のみならず一般の人々の 間でも大きな波紋を呼び起こす結果となった。 いったい何の目的で軍が介入したのか? まったく不思議な事だが、軍の主張は、単なる護岸工事と略奪者から 遺跡を保護するためだそうだ。
 もちろん軍の不可解な行動を不服とする科学者たちに、納得がいくはずは無く即座に陸軍の行動を不服とする訴えを起こした。 この訴えは一般の支持を受 け、地元選出の下院議員ドック・ヘースティングスは陸軍の行動を規制する法案を提出し上下両院で可決された。 法案の内容は「国防長官は、ケネウィックマ ンの遺骨が発見された土地に対していかなる変更も加えては行けない。 又、何人に対しても許可してはならない。」という実にシンプルでストレートな内容 だ。
 しかし陸軍はこの法案を完全に無視し、法案が施行される直前までに完璧に発掘現場を、2000トンもの土砂で埋め尽くしてしまった。
 科学者側はケネウィックマンの埋葬と共に遺物が埋められた可能性や他のケネウィックマンが埋められている可能性を検証するために周辺を本格的に発掘したい意向だったのだが、陸軍のこの行動で完全に不可能になってしまった。

FBIも乗り出した盗難事件  結局8人の科学者たちが5つの部族との間で所有権をめぐる裁判で、延々と争いを続ける事になるのだが、遺骨は一時的に連邦政府の管轄下に置かれ、所有権 がはっきりするまでシアトルのバークミュージアムで保管される事が決定した。 遺骨は1998年の10月、移送の為の21時間にも上る目録作りが行われた のだが、この時6片に分かれていた大腿骨のうち4片が紛失している事が判明した。
 最後に大腿骨が確認されたのは、遺骨が陸軍に渡る前にチャターズ博士が骨をテーブルに広げビデオ撮影を行ったときである。
 いったい誰が、大腿骨を盗んだのか、今年(2001年)にはいってFBIも捜査に乗り出しているが、真相はそう簡単には解明されそうに無い。

深まる謎  当初、白人の特徴を示すと考えられていたケネウィックマンだが、後の解剖学的な検証から、白人よりもポリネシア人や何と日本のアイヌ人との類似性が指摘 されるようになった。 現在のアイヌ人は日本の先住民である縄文人とのつながりが強く指摘されているが、しいては、古モンゴロイド、現在のポリネシア人の 祖先とも同じ起源を有していると思われている。
 果たしてケネウィックマンはアメリカ先住民の祖先なのか、それともコロンブス以前にアメリカ大陸に到達した白人か、あるいは、太平洋をわたった縄文人ポリネシア人か? 結局、科学者たちの下した結論はDNAを鑑定する事である。 幸い科学者の主張は認められ、2000年5月からDNAテストが始まっ た。 しかし、ミネラル化と汚染のためすべてのDNAテストは失敗してしまった。 DNAテストが失敗に終わった事から再び大腿骨の紛失事件が騒がれるよ うになった。 なぜなら体の中でもっとも大きい大腿骨にはケネウィクマンの起源を調べられる十分な量のDNAが存在するはずだし汚染されている可能性も少 ない。
 この盗難事件で遺体を埋葬したがっているアメリカ先住民は、大変なジレンマにおちいっている。 なぜなら アメリカ先住民は、ケネウィックマンのDNA テストは遺体を冒涜するものとして頑固に反対している為、アメリカ先住民サイドには、DNAテストを阻止する目的で盗みを働く動機があるのだ。
 しかしケネウィックマンの所有権にアメリカ先住民サイドが勝てば、遺体を埋葬することができるのだが大腿骨は埋葬できなくなってしまう。 遺体の一部だけを埋葬しないことは、アメリカ先住民にとっては宗教的に許されないことなのだ。
 一方、科学者サイドにもたっぷりDNAを含んだ大腿骨を盗む動機は充分にある。 だが科学者が犯人としてもこっそりDNA判定をするわけにはいかないのだから、結局は無駄になってしまうだろう。 いったい誰が何の目的で、大腿骨を盗んだのか謎は深まるばかりである。
 2001年1月2日には、陸軍を訴えている8人の科学者の賠償請求が行われている。 口頭弁論は6月17日に予定されている。

ケネウィックマンは縄文人?  はたしてケネウィックマンはどこからきたのか、簡単には結論は出そうに無い。 しかしケネウィックマンの起源を調べる事は、アメリカ大陸に最初に移住してきた人はどのような人々かという古くて新しい疑問に決着をつける事が出来る可能性があるのだ。
 従来の説では、最後のウルム氷河期のころ陸続きとなったベーリング海峡をわたったアジア人が氷河の退行と共にアメリカ大陸に広がりアメリカ先住民の祖先となったとかんがえられていた。
 しかし近年、ベーリング海峡経由ではない経路でのアメリカ移住があった事がほぼ確実になってきている。 中でももっとも注目を浴びているのが日本の縄文人である。 今回ケネウィックマンが日本の縄文人に解剖学的に近いという事実は大変興味をそそることである。
 青森県での三内丸山遺跡の発見以降、縄文人が想像以上に高度な文化をもち活発な貿易をしていた事が知られるようになってきた。 従来、縄文人は小規模な 集団で移動を繰り返す狩猟採集民と思われていたのだが、三内丸山からは大規模な定住集落と共に巨大な物見やぐらのような後や、高床式住居さえ見つかってい る。 
 1996年8月には、南太平洋の孤島バヌアツ共和国のエファテ島で発見された土器が、青森県で焼かれた縄文土器である事が篠籐博士らにより確認されている。
 更にアメリカ大陸最古の土器であるエクアドルのバルディビア土器も、やはりスミソニアン協会のエバンス博士らにより縄文土器であるとする説が唱えられて いる。 この土器は現地の土を用いて焼かれているのだがその文様は縄文土器そのものである。 又、バルディビアでは、バルディビアのビーナスと呼ばれる多 数の土偶が発見されている。 これらの土偶は、棚畑遺跡出土の縄文のビーナスと呼ばれる土偶とまさに瓜二つである。 バルディビアからは、縄文のビーナス または女神石などと呼ばれる、石に線刻を刻んだ上黒岩遺跡出土の岩偶とそっくりのものまで発見されている。
 これらの事実は、何を物語るのだろうか? そう、縄文人こそケネウィックマンである可能性が最も高いのである。 という事は、なんとアメリカ大陸の発見 者は縄文人という可能性も出てくる。 もちろん、確認するためにはDNAテストが必要不可欠だが、このあたりに軍がケネウィックマンの調査を執拗に妨害す る理由が隠されているのではないだろうか。 つまりアメリカ最初の人間であるケネウィックマンがある特定の集団、たとえば日本の縄文人などと断定される事 を恐れているのでは無いだろうか。 なぜなら、現在のアメリカ先住民との間には、先住民としての権利を認め保護する事で和解が成立しているが、現在のアメ リカ先住民以外にも初期のアメリカに居住する集団があったとすると、先住民保護法の根拠自体が曖昧になってくるのだ。 もちろん、たとえケネウィックマン が縄文人だと断定されたとしてもアメリカインディアンが現存する最古の先住民であることに間違いはないのだから先住民としての権利を失うという事はありえ ない。 しかし、アメリカ最初の移住者としての民族問題が絡んでくるだけに、とにかく軍としてはうやむやにして終わらせたいのでは無いだろうか。
 こう見てくるとアメリカ陸軍にも大腿骨を盗む動機があるわけだ。 はたしてFBIは大腿骨を発見する事が出来るのだろうか。 いずれにしろ大腿骨の発見とあらたなDNA鑑定が謎を解くかぎをにぎっている。

 インディアンの遺骨はむやみに掘り起こしてはならない。これには何の異議もない。日本もまた天皇陵の発掘を拒否しているのだから人の事はいえない。しかし「アメリカ陸軍が」インディアンと対話したのかどうかも分からないほど問答無用で手早く埋め立てる必要はあったのだろうか。

 GHQにとって、第二次世界大戦の日本が行った事は侵略戦争でなければならない。もしも日本が縄文人のための解放戦争であったとするなら、日本人には戦う理由があった事になる。さらにインディアンやその祖先まで縄文人だったとするとアメリカに攻めてくることすら理由があったことになってしまう。だからアメリカと同じように渡来人が原住民を殺したという歴史を与えた方がアメリカの自衛になるのである。……完全にアメリ陰謀論になりつつあるが、私の説を否定する事はできても、アメリカ陸軍が不信な行動をしているという「事実」は消すことができない。

 我々の日本史観はGHQ――つまりはアメリカを中心とした外国人の価値観に合わせて作られてしまっている。だが、そもそもアメリカは歴史を語るのに適した国ではない。なぜなら彼らの歴史はせいぜい500年前くらいから始まったのにすぎず、日本でいったら戦国武将の時代に出来た国といってもよい。日本の有史時代が飛鳥時代から始まった事を考えると1000年ぐらいの差がある事になる。だから我々はジジイ国家として堂々と縄文人を認めた上でもう一度歴史を見つめる必要があるだろう。

つづく

*1:そもそも従軍慰安婦は原住民レイプとは全く異なるものだが