ドラクエ11を待つ

 ドラクエ11に関しては期待の気持ちと不安の気持ちが両方ある。

 何に期待をしているのか?というのはゲーム発売されてからじっくり説明したいが、例えば、戦闘スタイルが現時点で発表されているだけで3DSで2種類、PS4で2種類ある。という事は実質的に4つの異なる遊びが同じタイトルとして出るわけだ。

 本来、同じソフト、同じハードで遊んでいないと「何だそれ?俺が遊んだやつにはそんなの出てこなかったぞ」という疎外感みたいなものを感じる事になり、話題がはずまない。ところが、今作のようにキャラクターやストーリーを共有している場合、バランスを上手いこと調整することによって、まったく違う映像、システムに触れているのに、体験した事が同じならば同じゲームとして思い出を語れる。つまり自分だけの体験である1次情報はみんなバラバラで好きなように遊んでいるのに、それを2次情報として共有する時はすんなり、みたいな事が出来るのではないかと思うのだ。

 ただ、このビジョンを見ているのは自分だけの妄想で、実際のゲームは違うかもしれないという不安もある。なぜそんな不安を抱いたのかというと何でも3DSの方に「すれちがい通信」を入れるみたいな話を聞いたからだ。ドラクエ9の成功を思い出して、二匹目のどじょうを狙っているのかもしれないけど、そんなことをしたらPS4を買ったユーザーは損した気分になるだろう。逆にPS4だけの特別ムービーみたいなのを入れても同じ事だ。

 すれちがい通信ってのは同じハード、同じソフトを持っている人が楽しめるものな上に、プレイ人口が多いからこそ面白いんだよね。ドラクエ9の時はドラクエの最新作が3DSだけだったから、「ドラクエ8みたいなグラフィックを望む人」も渋々買ってプレイ人口に加わっていた。ところが今回そういった層はPS4へ行くわけだから単純に考えたって、すれちがい通信の人口は減る。どう考えたってあのときほど盛り上がらない。ホントだれだよこれ入れるって言ったやつ。

 いや〜な予感がするのは、ドラクエスタッフの中で2D派と3D派でケンカになってしまって両方の間を取り持つ形で2つ作りました〜みたいな消極的なノリで作り始めていた可能性がある事。今回みたいな挑戦をするならちゃんとした指向性があってほしい。

 このゲームがこれまでのゲハ戦争を無意味化させる神ゲーなのか、ゲハを煽るだけのクソゲーなのか、期待と不安が入り交じる春なのであった。