投票

 選挙の特番が毎日のようにやっているが、今回の選挙はおそらくここ数年の日本の選挙の中で(AKBのようなお遊びも含めて)最も最悪な結果になるだろう。これは日本人がバカというよりも、そもそも選挙というシステム自体が終わっているからだ。

 誤解しないでほしいのは民主主義は終わっていない。特に日本では民主主義が始まってすらいないのだから、終わるわけがない。民主主義は終わっていないが、選挙は終わっているのだ。システムの終焉が迫っているからこそ各国で最悪な結果をもたらしていく。おそらくあと50年もしないうちに多数決を基盤にした現行の政治はメーンじゃなくなっていく。

 週刊マンガ誌の売り上げが下がっているらしいという噂を聞くが、もうマンネリ化が始まっているのだろう。ワンピースもコナンも国民的作品というより老害になりつつあるのではないか。確かに固定ファンがいる、面白さもある程度は安定しているかもしれない。けれど、それによって新しい風が吹きにくくなっており、興味ある人しか見なくなっている。興味ある人だけに限定されたものが「国民的」ではない事は言うまでもない。

 2011年以降の日本人は平均的にレベルアップしている。政府も官僚も大企業のトップも信用できない、日本の安全神話などないという事にもう気づいている。民主主義の萌芽が見え始めているのだ。だからなんちゃって民主主義はこれからどんどんボロボロと崩れていく。それが真っ先に見えるのが選挙だろう。多分、今回の選挙は投票率がめちゃくちゃ低いだろう。

 けれどそれで悲観しないでほしいのだ。投票とは別のかたちで、国民は頑張ってくれるからだ。

 私は週末ハイカラシティへ向かう。私の入れた一票は多数派になる事は目に見えている。だが、うかうかはしていられない。この社会を動かすのは票数ではないという事を肌で感じているからだ。

 ――スプラトゥーン2のフェスでまた会おう。