選挙結果2017

 今回の選挙は予想通りすぎてコメントする事はない。*1面白いのはこの結果に納得できない人達の反応だ。

 今回の大敗で小池百合子が叩かれまくっているが、小池には原因はあっても、責任はない。勝負というのは運と実力がものをいう。ただ単に小池に実力がなかっただけの話である。

 それにも関わらず「きぼうの党」には小池の責任を問う声が上がっているらしい。生まれたばかりとは言え甘ったれすぎる。ママが家を留守にしているからダダをこねているわけだが、いい年こいた大人がやっていると思うとみっともない。さすが党から党へとあっさり移動するだけの事はあり、日本人の美意識である「恥」というものを持っていないらしい。

 国民の怒りを代弁しているのではなく、自分たちが政治家になれなかった事に怒っているというしょうもない怒りなわけで、失笑ものである。「排除」発言も考えの合わない「政治家を排除する」というだけであって、国民を侮辱しているわけではない。この程度で票がとれないのなら、石原慎太郎やトランプなど存在できないだろう。それに応援演説に来なかった事や衆院選参加しなかった事も叩かれているようだが、東京都知事という立派な役職を持っているであって、東京のために動く事は日本のために動く事となんら変わらない。これで東京都知事としての仕事もおろそかにしているのなら問題だが、やっているんだったら別にそちらを優先していい。

 きぼうの党は出来たばかりでレベル1。負けて当然である。これで「小池さんの力になれなかった自分たちがふがいない」というのなら分かるが、自分たちには問題ない、お前が悪いという態度というのは論外だ。出来たばかりの党でまだコネも権力も持っていないキラキラした時期に既に腐っているという救いようのない党である事が分かった。

 今回の選挙で加計学園問題の自民党や、民進党の流れを継ぐ立憲民主党が強かったのも、ミーハーな看板や人気ではなく、ブレない姿勢に共感した国民が多かったからである。アメリカだったら人気に乗っかるかもしれないが、震災後の日本人はレベルアップしているのでだまされない。小池もベター、国民もベターな選択をしただけである。

 党ではなく、個人を見ている。「野党」というくくりで集まるから勝てない。自民には安倍じゃなくても、石破、進次郎がいる。ところがきぼうには小池しかいないし、今回は小池もいなかった。負けた原因は小池以外に魅力ある議員がいなかった。それどころか上記のようなピエロばかりだったのだから、国民の見る目は正しかったのである。

 マスコミの対応にも笑える。国民が選んだ自民を攻撃できない一方で、自民大勝には納得できないから、国民からしたらクソどうでもいい小池たたきに必死である。弱い立場の代弁者ではなく、強いものに巻かれているだけ。もしもアメリカでマスコミが民主党が負けたのはヒラリーが悪いといってトランプ批判ではなく、ヒラリー批判をはじめたらギャグだが、そのギャグをやっているのが日本のマスコミである。

 とはいえ、私も自民党を認めているわけじゃない。このタイミングでの解散、消費税増税に賛成しているわけじゃない。できることならばどこにも入れたい党がないという事を示すために投票率が下がってほしかったのだが、票数少ないのを台風のせいにされそうなので、残念。裏をかえせば命にかえててもおこないたい選挙ではなかったとも言えるが。

*1:公明党が年々苦戦していっている事はいろんな推測が浮かび興味深いが、これは今年に限った話ではない。