オンラインゲームの問題点5

 2〜3年くらい前の話。私が歯科医院の待合室にいた時に兄弟らしき男の子がいた。多分3DSだと思うが、兄の方がゲームをしており、弟がそれを覗いてちょっかいを出しているような感じだった。「このネコ何なの〜?」「ジバニャン」「何で赤いの変なの」みたいな会話をしていた。多分「妖怪ウォッチ」で遊んでいたのだろう。妖怪ウォッチは子供に人気があるみたいな話は聞いていたが、実際には小さい子にはあまり浸透しておらず、小学生くらいの子の世代でのみものすごく流行っているというゲームだったのだろうと思った。妖怪ウォッチのライバルとしてポケモンがいるが、ポケモンは幅広い世代に受けているゲームである。おそらくこの少年もアニメか何かで見たりしていて、ゲームに映っているのがピカチュウだったら質問しなかったのではないか?と思っている。

 いきなり妖怪ウォッチをdisるところから始まったわけだが、今回話したいのはどちらが優れているかという話ではない。ポケモンはメインターゲットだった小学生を妖怪ウォッチにパクられたという話である。小学生がメインターゲットだと思った理由は主人公の年齢である。アニメのサトシがサザエさん時空にいると仮定するとだいたい10歳前後であり、小学生ぐらいだと思われる。それくらいの少年少女たちに向けてポケモンという作品は作られているはずなのである。ところが、実際にネット上なんかを見ても分かる通り、初代の時に10歳前後だった少年はいまやアラサーのおっさんと化し、個体値努力値を計算しながら厨ポケの小学生を狩るような世界になってしまった。長い間やっていて、いくつもの戦場を乗り切ってきた相手に対して、ついこの前知ったばかりの新参が敵うはずもない。世代を超えるゲームを作るとこういう弊害が出てきてしまう。

 私がオンラインゲームの問題点について語り出したそもそものきっかけは、ビビヨンって小学生集められなくね?という話であり、ようするにポケモンって小学生向けじゃなくなっているよなーと思うのである。少子化だし、ビジネス的には問題ないのかもしれないが、私の考えるポケモンという作品の方向性から考えると魅力なくなっているやんけという話である。

 対戦ゲームって人口が増えるとこうなってしまう。将棋とか野球とかのプレイヤーになるためには経験とか才能とかそういう「壁」みたいなものにぶち当たってしまう事になる。おっさんのゲームの時代には「こんな攻略できるのは俺くらいだろ!」と自信をつけるようなゲームが多かったのに、今の時代youtubeとかあるからスーパープレイとか当たり前に見られて「俺ってしょぼいよなぁ」と思うような時代になっている。小学生ならなおさら「壁」を感じざるを得ないだろう。

 長い前置きだが、LetsGOピカチュウイーブイは小学生向けに出すんじゃね?というありきたりな事が言いたいだけであった。