二次創作

前提:ニコニコ動画2 - 鈴木君の海、その中

 2018年現在、二次創作はオワコンである。

 なぜオワコンになったかはネット上で色々調べて理解したが、噂話レベルのまとめWikiとかをソースにしなければならないので、ここには書かない。仮にまとめたとしてもあまりにもアングラすぎて犯罪臭が強すぎる事件が多いし、よくよく考えたらどうでもいい話ばかりになるし、他人の個人情報やプライバシーにまで踏み込む必要があるので、いろいろなゴタゴタに巻き込まれそうなので、面倒くさい。ここでは、どういう理解をしたのかだけ記す。

 私はおっさんで、「同人」という活動にも詳しくない。だが、2000年ぐらいの2ちゃんねるが出来たぐらいの時代に、同人活動をしていた人がどのようなネット活動をしていたかは知っている。

 昔の同人って技術のみを見たらものすごく低レベルだった。絵とか小学生レベルのデッサンのものとかが普通にサイトに載っていたりして、それが「いただきもの」と称されて○○さんから頂きましたありがとうございます、みたいな、それでいい時代だった。一言で言えば「ファンアート」。技術ではなく、いかにその作品が好きか、応援しているかが大事で、絵師がクリエイターとして優秀か?なんて事はどうでもよかった。まぁ、当たり前だ。クリエイターになれないから出版やプロの世界でなく、アマチュア主導のコミュニティー(同人活動)というものが生まれたのだから。

 けれども今は同人のクオリティがすごく高くて、ヘタすると少年ジャンプからデビューする新人よりも同人作家の方が技術が上と言うことがザラにある。当時からお絵かき掲示板とかで「上手い絵は過剰にコメントがついて」下手な絵はスルーされるという傾向は強かったけれど、今はそれがより強くなってきている。例えば「声優の演技が下手すぎてキャラのイメージが汚されたから殺害予告出す」とか異常だと思うのだ。あるいは「部外者がゲームの評論しやがって。何もわかってねぇ」とか。こういう事を「原作者」本人が言うのならわかる。けれども「一ユーザー」がお前の作品を消してやる!と言うのは何の権限があってそこまで偉そうになれるんだ?ヤクザか?という疑問しか抱かない。しかも大抵は悪意がある作品ではなく、ただ単に「気に入らなかった」というだけの話で、「仲間」を攻撃しているわけである。これは原理主義的な恐ろしい何かである。

 私はコスプレという趣味を理解していないので、多くの誤解があるかもしれないが、昔はブスなコスプレイヤーが多かった。けれども彼女たちはキャラクターが好きで、マンガ的な衣装が好きで、「これはどんな材料で作ろうか?」みたいな事をちゃんと考えていたんだと思うんだよね。それに対してギャラ払って雇われたマンガもアニメも好きじゃ無いグラビアアイドルが公式が出しているようなセクシー変身グッズみたいなのを装備するっていうのは何か邪道だと思うのだ。「市場」的には正しいのかもしれないけれども、「ものづくり」としては大切な何かを失っているんじゃないだろうか?私がシンゴジラを50点といっているのもシンゴジラって後者だと思うのである。本当にキャラクター知っている人間からすると「いや本物は田舎娘だ。この娘は都会っ子すぎる」みたいな感想を抱く。ただ単に金の流れとか、自らの欲望を満たせればいいというのは、「お前らのこだわりってそんなもんだったの?」と落胆する他にない。

 もうここから次世代のクリエイターやスターが出るとは思えない。プロの世界でやっていけない人間がそれよりもレベルは落ちる世界で金を稼ぐため(その上ライバルつぶしや素人お断りの空気)の場所になっているのだから、要するにどんどん先細りしていくだけなのだ。生活保護というものが本当に必要な人ではなく、悪用する人に奪われたように、同人のマーケットも同人ゴロ的な何かにパクられたんだろう。だからもう期待しない。