Tinder

 ネットをしていると芋づる式に気になるものに出会ってしまい、知りたくもないような知識まで拾ってきてしまうのだが、今回はTinderなる怪しげなものを見つけてしまった。。

Tinder - Wikipedia

Tinder(ティンダー)は、Facebookを利用し、位置情報を使った出会い系サービスを提供するアプリケーションソフトウェア、「デートアプリ」で、相互に関心をもったユーザー同士の間でコミュニケーションをとることを可能にし、マッチしたユーザーの間でチャットすることができるようにするもの。ただし、Tinder 社の広報担当副社長ロゼッテ・パンバキアン (Rosette Pambakian) は、「出会い系サービスではなく社会的なつながりを作り出すサービス」であると述べている

 要は出会い系サイトのアプリ版で、サクラが存在するとか、利用者の4割近くが(既婚者=浮気)だとか、既にこの時点でネタツールだが、いくつかの恐ろしさも感じてしまった。*1いつも通り、やらせてもらう。

1.ヤリモク
 ヤリモクなる造語が作られた。やる(セックスする)事を目的とした男の事である。だが、おっさんから見れば、そもそも日常に無い出会いを求めている時点で、刺激を求めている=その場限りのインスタントラブを求めるように感じる。時間をかけるか、変に繕わずストレートにするかという違いだけで、言ってしまえば出会い系を使っている時点でほぼヤリモクしかいないのである。ヤリモクかそうでないかを見分けられると思い込んでいるようだが、ヤリモクではない男はそもそもこんな不特定多数の女性と関わる場に「自ら登録しない」だろう。

2.一流大学卒
 利用者には早稲田や慶応のような高学歴が紛れ込んでいるらしい。

Tinderやってる男性に、なぜ早慶が多いのかー勝手にその理由を分析してみた | Trilingual Macaron

ついでに、ここで今上がった大学別Tinderユーザーの特徴を簡単にまとめてみる。

  • 早慶=キャンパスはブスが多い
  • 青山=キャンパス内はかわいい子多い。早慶には相手にされない
  • 一橋=余裕のないヤリ目
  • 東大=コミュ障

利用していないので、真偽は分からない。真実だとすれば日本の未来は暗い。学歴差別は昔からだとしても、問題はいい大学へ行っても道ばたで歩いているだけでは、誰からも尊敬されず、注目される事もなく、文字情報や写真のような二次データにならないと全然評価されないというところだ。こういう高学歴が若いウチにインスタントラブを習慣づけて、政治家や大企業のトップなんかになるのかと思うと頭を抱えるばかりである。

3.海外信仰
 トーシローが思いついたような『インスタ』なるサービスが、海外セレブが使っているというだけで流行ってしまうように、まだまだ日本には外国コンプレックスがあるようだ。Facebookと連動だとか言っているが、別にFacebook運営が作ったわけでもない、乗っかっているだけのサービスだし、「スワイプ操作を用いる最も初期のアプリケーションのひとつ」とかはビートまりおが古参の東方ファンというのと同じくらいどうでもいい。ただ、ザッカーバーグが大学時代にやった事を思えば、類は友を呼ぶというか、やっぱFacebookを使う連中っていうのはそういう連中なんだろうという偏見を作るには充分である。何より驚いたのは、こんな出会い系にハマるのは日本人だけだろうと思っていたら、海外もそうだったという事だ。グローバル(笑)。

4.それは人間のほうが自信がなくなっているからだよ
 このアプリがどんなアルゴリズムでマッチングをしているのかは知らないが、理系の人間ならばマッチングがどれほど難しいかは聞くまでもないだろう。ところが自称理系とか、理系に詳しくない人間はこういう「自分の感覚よりも機械を信じる」というのに慣れてしまっている。コンピュータはとうの昔に人間個人の計算能力を超えているわけだが、なぜ未だに天気予報を当てられないのだろうか?それはどんなに計算ができても、現実世界と全く同じ条件をコンピュータに入力しないと、同じ結果は得られないからだ。蝶が羽ばたくかどうかで変わるような微細な変化が大きな変化を生む自然界の情報を全てセンサーで読み取り、入力する事など現在、および我々が生きる事になる数百年程度では不可能である。こういう登録サイトにおいても入力された情報(経歴、写真)などに間違いが含まれていたらどんなにコンピュータが優れていたとしても完全一致という事はあり得ない。自分の感覚は信用できないから何かよくわからんがすごいものに選んでもらうというのは統一教会のソレと何も変わらない。

5.不自由な選択
 「インターネットは万能ではない」に通ずる事だが、ものすごく息苦しさを感じる。ところが、人は「選択する側」に回ると、王者とか貴婦人のような支配階級になったような錯覚をしてしまい、実はものすごく奴隷的価値観で生きているのだという事に気づかなくなる。サウンドノベルでバッドエンドを苦労して回避し、ハッピーエンドを迎えても、そのハッピーエンドは作家が仕掛けたものである。本屋で売っている小説と、その小説と全く同じ文章をハッピーエンドにしたゲームを作った場合、多くは後者の方に達成感が生まれる。客観的に見れば同じものが提供されているわけで、しかも後者の方がより多くの労力(ムダ)があるにも関わらず、だ*2。親戚のおばちゃんが持ってきたお見合い写真を見せられるのと、複数のイマイチ男の中にまともな写真を混ぜるのは、意味合いとしては同じ事だが、多くの人は気づかない。自由恋愛を応援してきた社会が行き着いたのが、お見合いだというのは何とも皮肉である。

 ――女性は進化の過程で、匂いで相手の遺伝子を判別する能力を会得した。しかし、その女性は写真とデジタルという匂いが分からないメディアで異性を選び始めた。自らの長所を封じるという悲しい道だ。原生人類のほとんどは奴隷階級出身であるという不名誉な真実が明るみになり、一人ブルーになるのであった。

*1:隠居生活を送るジジィなもんで新しいものには恐怖をよく感じる。

*2:誤解しないでほしいのはサウンドノベル批判ではありません。優れたサウンドノベルサウンドノベルでしか描けない物語を提供するし、現実ではなく空想を楽しむ娯楽だからリスクがあっても構わないのです。