2020年超個人的メモ8「脱糸井重里」
・ことばのプロなんていなかったね
・こちらが先に刀を置いても、向こうは振り続けた挙げ句死体蹴りまでしてくるのはムカつく。「僕のは槍だよ刀じゃないよ」みたいな詭弁はうんざりだ
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・森を見ず木だけを見た場合糸井の発言はおかしくない
・しかし、薬として出す相手とタイミングを間違えているのではないか。それは万能薬ではない。
ぼくは、じぶんが参考にする意見としては、「よりスキャンダラスでないほう」を選びます。「より脅かしてないほう」を選びます。「より正義を語らないほう」を選びます。「より失礼でないほう」を選びます。そして「よりユーモアのあるほう」を選びます。
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) 2011年4月25日
・この発言は東日本大震災当時のツイートで、2020年に医師の岩田健太郎氏がダイヤモンド・プリンセス号の感染対策について告発した時にリツイートされたものである
・「ぼくは」とついているので、そんなに気にならなかった
・「人」に強要しているわけでなく、「自分は」そういう選択をすると受け取った。
嘘をつかない答えって、嘘に惑わされないことなんだね。相談の文を読んでるときの違和感が、そのまま回答だった。ところで「遊びっていっても深夜に夜釣りしているのか」がサイコー! 「うるさい!俺は夜釣りをしてたんだ!」 https://t.co/c54ZlXkrEs
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) 2020年10月19日
・数ヶ月後、糸井はDV被害女性を嘘つき呼ばわりした幡野広志氏をえらんだ
「よりスキャンダラスでないほう」→×「嘘」という不正を暴き、ネットに晒す
「より脅かしてないほう」→×質問者が望んでいないであろう回答
「より正義を語らないほう」→△正義とは何か?
「より失礼でないほう」→×悩みを持っている女性に対して失礼な態度に見える
「よりユーモアのあるほう」→×「和ませる」の真逆の下品な笑い
・すでにさんざん指摘されているだろうけど、これでは言っていることとやっている事が違う。
・教義を自分を律するために使うやつはわかる。周囲を巻き込むが自分に厳しいタイプもウザいが理解できる。弟子に野菜しか食うな!と言っておきながら自分は余った肉を食う教祖は最低最悪である
・糸井重里は「告発」が嫌いなだけ。言葉や理屈は後付けでしかない*1
・糸井はVTuber見てるっぽいからあえて言うが、任天堂が認めた「いちから」を攻撃してきた鳴神裁とか嫌いだろう
・でも幡野氏がやった事は鳴神が牡丹きぃにやった事と大差ない。しかも、向こうは「他のリーク者」の存在があったが、こちらは主観。「よりヒドい」*2
・糸井自身が同調ゾンビと化してないか?
・糸井の発言以降、「正義」をいぶかしがる態度が広まり、「正義中毒」という言葉が作られてしまった*3
・私からすると正義は「宗教」と同じく完全に消し去る事はできず、誰でも持っているものだと思うのだが、「よくない物」として、相手を叩くために使われてしまっているように思う
・ジャンプ認めない世代の人にあえてこういう事を言うが、ジョジョ第1部に出てくる主人公の父親ジョージ・ジョースター的なポジションでズルいと思う。
・意識高い系界隈では「GIVERであれ」みたいな事言われがちだが、ジョジョ第1部はTAKERであるディオ・ブランドーとの戦いの物語である
・序盤の方で、ディオがジョジョの思い人であるエリナに強引にキス*4をして、それを知ったジョジョがディオを一方的に殴り、それを見ていた父親(ジョースター卿)がジョジョに注意するというシーンがある
・ジョースター卿はGIVER的で単体では問題ないが、客観的にみたらディオの味方をしてしまっている*5
・ケースバイケースで一概には言えないが、「アンチ」と呼ばれる人がすべてTAKERなのではない。むしろTAKERっぽい人に対してMATCHERが怒っているケースが増えた*6
・この記事でも少し触れたが、昔は今ほど貧乏人や営利企業は介入せず会費型の対等なユーザーが多かった。「乞食」「ググレカス」と言った言葉があふれていた時代でTAKERを排除していた。*7
・今は嫌嫌儲みたいなものが生まれている。当初の「嫌儲」がアフィブログのようなTAKERを嫌っていたという事を忘れて
・さらにアダム・グラントによるとTAKERはMATCHERには勝てないらしく、言ってしまえば過去にMATCHERにいじめられて追い出された存在ともいえる。「イジメヨクナイ」思考が強まったのでなおさら追い出しづらくなった*8
・こうして相手がTAKERなのかMATCHERわからなくなった人達により人狼が始まっている
・そもそも糸井が選ぶ方を世間は選んでいるのだろうか?
・例えばYouTubeは糸井重里が選ばない方が生き残っているように思う。
・規約が厳しくなったからか、シバターは正論おじさんになってしまったし、コレコレはタバコポイ捨て注意や駆け込み寺と化している。ヒカキンも都知事と対談や医療従事者への支援とか行っている。*9
・糸井が選びそうなYouTuberはMEGWINだと思う。「告発」された側だし悪ふざけとユーモアだけの人間。正義のイメージない。
・けれどもMEGWINは悪ふざけの度が過ぎて誰からも相手にされなくなってしまった。
・いい事なのか悪い事なのかわからないが、世間は変わってしまったし、例のツイートは現代人の心には全然響いていないように思う
・人は「選択する側」に回ると、王者とか貴婦人のような支配階級になったような錯覚をしてしまい、実はものすごく奴隷的価値観で生きているのだという事に気づかなくなる。
・「よりマシ」思想は実は間違いだったのではないかと思い始めている
・「人殺し」より「泥棒」はマシ――は事実かもしれないが、泥棒も社会を壊す人なので長い間おいしい思いをさせ続けるのはよくないのではないか。*10
過日糸井氏が炎上したツイートには何とも思わなかったんだけど、これは心底腹が立った。
— らめーん (@shouwayoroyoro) 2020年4月26日
最前線ってのは、お茶の間の視聴者が耐えられるようなヤワなもんじゃないだろう。
想像力がペラペラに軽薄だ。 pic.twitter.com/XD0zZ4f46T
・すっかり炎上芸人と化してしまったけれど糸井の本質は何も変わっていない。ゼロ年代のほぼ日刊イトイ新聞トップには以下の言葉があった
「いつか無くなるものを求めちゃいかんのだよ。
無くなるものは、求めるためではなく、
そいつで遊ぶために、この世にあるんだからな」
(セフティ・マッチの金の言葉より)
・「いのち」もいつか無くなるもの、遊ぶものに過ぎないのだろう
・私は仏教的な意味で「求めない」ことまでは理解できる。遊ぶことはできない。
*1:告発する側はそれまでに「失礼」なことをされ続けてきた人多い。目上だから「失礼」というのであれば納得できない。
*2:あの騒動でたぶん糸井はV界隈の中でも少数派の植木を擁護する人間だっただろう。……実際には一切関心なく、全員が苦しんでいる騒動には関わらず、スパチャで1億超えするVTuber登場みたいなツイートがバズりだしてから、任天堂のお友達企業を応援――という形で胡散臭さしかないけど
*3:これについて深く語ると長くなりそうなので出来たら別記事
*4:ディオのやった事は信者には「おれたちにできない事」らしいが、ただ単にキスをしただけで、言うほど「できない事」ではない。信者フィルターを通すとお坊ちゃん(実は貧乏人)が庶民の女にキスした!俺たち童貞にはできないすごい事だー!みたいな事なんだろうけど
*5:そもそもディオを招き入れたのも彼
*6:社会の過半数はMATCHERであり、「やられたらやり返す」という半沢直樹のような人が多い。「アンチ」はあなたが思っているより多いかもしれない
*7:頭おかしいやつも「おかしいけれどGIVER」みたいなやついた。
*8:「排除」が正しいのかどうかはとりあえず置いておいて
*9:ツイ消し済みだけど、放●能ツイートとか糸井重里はどう思うんだろうか?
*10:ここ数年の政治を見ていると特にそう思う。