テレビを捨てられない人たち

 今の50〜60歳前後の人達というのテレビの影響が大きく、テレビがないと生きていけないような人達が多い。それは仕方ない。当時の最先端はテレビであり、テレビからスターが生まれ、テレビで家族が同じ卓を囲み、友達との共通の話題もテレビを通してやってきた人達で、青春時代をテレビとともに歩んできた人達だからだ。だからテレビがどんなに悪であっても、いい思い出とともにあるので、捨てるという選択肢がない。世の中にはテレビがなくても平気な人もいるし、むしろ頭のいい学生なんかはほとんどテレビなんて見ておらず、テレビスターの名前すら知らないという事なんてざらにある。

 だからもうあきらめる。今のネット世代がネットに常につないでいないと落ち着かないように、テレビ世代もテレビが点いていないと不安になる。もう勝手にさせておこうと思う。信仰の自由があるのだから、お互い相手のテリトリーに踏み込まない。私は私の道を歩むだけだ。