VTuber

 VTuberに関しては完全に「にわか」を名乗っていたが、そもそも今年になってVTuberデビューした人が多いらしく、実際の所自分以外も「にわか」ではないか?と思うようになってきた。それで、最近になって分かってきた事があるのでとりあえずメモる。

 

 VTuberってものすごく「ツクール界隈」に似ている気がする。コンシューマゲームっていうのは、当たり前だけど「一般人が遊ぶ」ゲームで、ゲーマーだけじゃなく「ゲーム何それおいしいの?」みたいな人達が客として普通に遊んでいる。それはおもちゃ屋とか家電店とかに陳列してあるからで、人目につきやすいところに置いてあるという事が大きい。

 

 「ツクール製のゲーム」はちょっと違う。基本的には誰でも遊べるんだけど、ツクール製のゲームを遊ぶのは、同じくRPGツクールで物を作っている人とか、フリーゲーム専門で遊んでいる人が多い。下手すると「ツクール製」というだけで一般人は避けていたりする。そのため、客も作り手も「ツクール界隈」の中だけで完結していて、一部の才能あるケースを除いて、大きな広がりを見せる事が少ない。

 

 なので、VTuberが有名になるためには、ジャスティン・ビーバーがピコ太郎を拾ってくれたように「ものすごーい人」に興味を持ってもらう事が必要だが、今のところそこまでいっていないのが現状。

 

 主流なのは既存メディアに登場する事だが、VTuber自体が外部と関係を持ちにくい存在である。なぜなら基本的にVTuberとは「顔出しNGのYouTuber」の事だからだ。リアル世界でイベントを行う際にはディスプレイが必要になるが、一緒に仕事をしてくれる相手がよほどVTuberに理解がある人で無い限りそのセッティングはVTuber側が行わなければいけない。ところが一人でやっている場合にはセッティングも当然一人でやらなければいけないため、前述の「顔出しNG」がネックになって、仕事が出来ないという事につながる。そういう事を代行する「スタッフ」がいる事が最低条件で、さらに外部との「コネ」を作ってくれる人も必要なので、有名になりたいのなら企業がバックにいた方がやりやすいジャンルになっている。

 

 現状では、VTuberのファンはVTuber界隈の人と結論づけていいように思う。

 


【実写】大好きなVTuberさんのリアルライブ行ってきた!!!!

 

 この動画の最大のツッコミどころは、ライブをやっているアーティストよりも、観客であるファン(この人も違う分野のアーティスト)の方がチャンネル登録者数が多いという事である。*1ファンの方がフォロワーが多いという奇妙な光景が存在する。

 

  ただ、私個人としては、チャンネル登録者数というのはそんなに重要な要素だとは思っていない。その根拠は今人気なコンテンツが10年後20年後人気だとは限らないからだ。

 

heikinnenshu.jp

 YouTuberの上位ランキングを見てみると、まだ若い人が多い事が分かる。彼らがおバカな事をやっても「あるあるw」みたいな感じで許されたとして、同じ事を40代、50代のおっさんがやっていたら「この人大丈夫か?」と心配されてしまうだろう。長い目で見たら現状の人気はあまり意味がないように思う。*2

 

  またチャンネル登録はYouTubeのアカウントでログインしている事が前提で、いわゆる「動画投稿を行っているような」配信者に近いポジションのユーザーが対象である。「見るの専門」という一見さんのチラ見なんかは含まれていないと考えるのが自然。ついでにいうとボタン一つの簡単な操作なので、実際には毎日来ないけど、気に入った動画が1つだけ合ったから登録しただけの「熱心ではないファン」も多いと考えられる。本当の意味での「ファン」はチャンネル登録者数からは把握できないのではないか?と思っている。*3

 

 YouTubeはどうやらグーグル系らしく、検索結果が偏っているのもアレである。検索して上位に出てくるのは、ベテランによる数百万再生の動画が多く、新人を拾う事は稀である。そのため、専業YouTuberで動画作成になれていて、時間もたっぷりある人間が強いという結果になっている。現状では「Twitterで有名になってチャンネル登録者数を増やそう」みたいなものすごくおかしな宣伝しか出来ていない。動画の面白さを伝えるのに、動画と全く逆の形式を利用するという本末転倒な事になっている。正直、YouTubeが廃れないためにはここら辺早く直してほしいところである。

 

  いまのところVTuberで「稼ごう」というのはハッキリ言ってオススメしない。けれども、「やりたい事やろう」というのであれば充分可能である。ツクールの世界も金にはならないが、「やりたい事やろう」の精神で作られた作品が多く、それが魅力となっている。長い目で見たらそういう方向のコンテンツの方が寿命は長いと思う。なので、数字に囚われて悲観する必要はないと思う。コンシューマゲームの中にクソゲーがあったりするように、人々の見方さえ変われば風向きも変わる。

 

 なお、これは「一般論」であって、こういうやり方をすればいいのになぁというアイディアも考えているが、それは自分もコッソリデビューした時のために取っておこうと思う。

 

2020/4/5追記

 2020年現在デビューしたくない世界です。

 

おまけ


【7月22日】ワンピースでVTuberやってみた【ONE PIECEの日記念】

 

日本よ、これがプロだ。

*1:2018年10月25日現在、PJ.ぽてち(28,548人)、MonsterZ MATE(4,738人)

*2:もちろん収入や稼ぎにしたい人には関係のある話だが。

*3:逆に言うと再生数と時間はきちんと調べた方がいい。