脱クリエイター軽視

・「バチャみて」のてこ入れ失敗

キズナアイ冠番組「のばん組」最終回

・年度末の卒業ラッシュ

にじさんじの大惨事

・その余波により田中ヒメにダメージ

VTuberコラボの「テクテクテクテク」サービス終了

VTuber界のsyamuが生まれ、ニコニコでネタにされる

・某告発漫画作者らしき新人が活動休止に追い込まれる

・生配信ばかりやってると新規が入りづらいという正論が出るも、自分のチャンネルも編集動画が少ない事に気づき声が小さくなる

・各地で宗教戦争が勃発。「おまえらVTuberじゃねぇ」

・ファンが「優しい世界」に懐疑的になり、ギスギスし始める

 

 最悪。しかもこれ、ここ2~3ヶ月の短期間に起こった事で一気にオワコン化が進んでる。サッカーの日本代表を見ているよりイライラする。サッカーなら相手が強かったから仕方ないと思えるけど、VTuberはソロプレイでしかもホームグラウンドで戦っているわけで納得がいかない。後方で仲間同士パスを打ち合っていたらミスって体に当たってそのままオウンゴールして、慌てて相手陣地へ向かうも時間が足りない……みたいな。ここまでくるともう笑うしかない。*1

 

 どうせオワコンになるなら、もうタブーとか気にしなくていいだろうから言いたい事を言ってしまおう。VTuberに足りなかったものは「クリエイター」だ。

 

 

 VTuberフォロワー数上位100のフォロワーの類似度を可視化してみた
フォロワーの集合が似通ってるのを線で結んでます
にじさんじ勢の箱推し感が熱い
最近めちゃくちゃバズッてる斗和キセキさんやクリエイター系のVTuberはフォロワー層が他と結構違うのも分かる

 

  いろんなチャンネルを見てみたけど、みんな「アクター」としては優秀だと思う。才能あると思う。けれども「クリエイター」としての能力がない。だから動画編集が苦手な人が多いんだと思う。鳩羽つぐとかゲーム部みたいにクリエイター系のコンテンツもあるけど、そっちはメーンにならなかった。実況とかシンガーみたいな演じるものが重視されているというか。

 

 自分はスクエニジェムカンを追いかけていて、感じた事なんだけど、ここの運営は開発現場の人間じゃなくて、プロデューサー業やっている人間が多い事がずっと不思議だった。今思うと、現場の技術に詳しい人間からすれば無理のある内容だったんじゃないだろうか?

 

 前回の「のばん組」見た時も思ったけれども、かめはめ波のシーン、大分無理しているんじゃないの?って思った。この界隈の人じゃないイケメン戦国の人が「コードが邪魔で」みたいな事を言っていたんだけど、それってVRの器具を「有線」でつないでいるって事で、思った以上に動けないんじゃないだろうか?いや、無線のモーションキャプチャーもあるのかもしれないけど、ラグがあったり、後でコンピューターで編集しないと使えない代物なんじゃないだろうか?

 

 私は3Dグラフィックに関しては素人なので、あくまでも予想である。ただ、この可能性を考えると、VTuberはYouTuberよりも動けない可能性がある。その上、動画において「面白さ」と「動いている事」というのは何の関係もない。必死に動いても面白くならず、むしろおかしな挙動が多くなるとしたら、手のこんだモーションを入れるより、サウンドオンリーの方が手っ取り早いとなるんじゃないだろうか?

 

  モーションキャプチャーのみで活動しているキズナアイは現状では「縛りプレイ」しているようなもので、逆にできる事が少なくなっているように感じる。VR使っていない「絵貼り付けただけ」みたいなあれを「バーチャル」と表現してしまう今の環境というのは逆にチャンスなんじゃないだろうか?*2

 

 自分が「バーチャルさんはみている」でダメだったのは映像表現だと思っている。映像キメラを用いる庵野秀明が関わっているのに、表現に幅がなかった。旧劇場版みたいに実写とアニメ両方で同じキャラを表現したように、2Dでも3Dでも同じキャラと呼ばれるようなそういう光景が見たかった。誰もOPのアニメ絵にダメ出ししてなかったし、「全編これでやれ」ってむしろ言われていたような気がする。バーチャルキャストの番組見る限りではバーチャルゴリラだって3Dの体持っているのに、「バチャみて」では2Dのゴリラしか映っていなくて、なんで編集できる本編で映像が面白くないんだと疑問でならない。

 

 VTuber初音ミクとよく比較されるけど、初音ミクにはクリエイターが寄ってきた。一方のVTuberにはクリエイターが引っ付きにくい。先日の斗和キセキの時も思ったけれども、ユーザーの無茶ぶりに初音ミクだったら応えてくれる。けれどもVTuberには本人ができる事とできない事があるから、「出来ない!」をキッパリ言ってしまう。その結果客が減っている。で、今の斗和キセキはガンダムネタに答えられるようになって、人気になっているわけじゃん。

 

  客からの要望に応えられなくてもいいけど、だったら自分たちのところで、相性のいいクリエイター雇ったりすればいいわけなんだが、実際には新人という「アクター」を増やそうとしている。ハッキリ言ってもうアクターはいらないと思う。納品してハイ終わりみたいな関係の人だけじゃなく、コンテンツ自体のクリエイターを増やしてほしい。*3

 

  現状では、クリエイターがいないので、大して面白くない運営が企画した物とか、視野の狭いファンが望むものしか作られていない。その結果、似たようなコンテンツが量産されていっている。そもそもなんでみんなバーチャルというちゃんと耕されてすらいないようなコンテンツに興味を持っているのかといえば今まで見た事がない「新しいもの」が見たいからで、そのために企業だって収益もわからないままお金かけて始めたわけである。ところが実際には他の企業がやって上手くいった事をマネするみたいな安全牌しかやっておらず、結果的に人々が求める「新しいもの」からは遠ざかっている。*4

 

 ……これは単なる弱点分析であって、こうすれば上手くいくというわけではないので、責任は持たない。以上。

*1:フーリガンが介入するまでもなく、試合がめちゃくちゃだ。

*2:だから一部の人が言う「2Dはバーチャルだと認めない」には賛同しない。

*3:動画編集レベルでも構わないから

*4:まぁ、それでも「ファン」は見るんだろう。