政治利用

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作った作家はアートのつもりだったかも知れないし、像そのものをどう思うかは自由だけれど、政治や駆け引きにに利用された時点で、すでに僕たちが敬愛する「アート」では無いよね。
もちろん、日本で戦意高揚のために描かれた絵や撮られた映画も、「アート」からは最も遠いと思うし。

 

 ↑この発言が叩かれるらしい。*1

 

 「作品が政治的なメッセージを持っている」ことと「作品が政治利用される」ことは別物*2だという事は、ゴジラが好きな人間からすると常識なんだが、「政治利用したい

人」にとっては政治的な力がある事の方が作品そのものよりも重要なんだろうね。

 

  政治的なメッセージを持っている作品として「この世界の片隅に」の名前を挙げているやつとかいたけど、むしろ「この世界に~」は作者のインタビューとか、「あちこちのすずさん」という企画を見る限り、人間に主軸があって、政治的主張は強くないように感じる。思想的にナチュラルだから多くの人に届いたと思うわけで「反戦映画」としてネトウヨを叩く道具に使うのはなんだかなぁと思う。

 

  作品をどのように受け取るかは個人に委ねられるけど、必要以上に政治色を前面に出すことで、似たような思想の人達が集まり、本当に伝えないといけない相手に伝わらない、そこに足を運ばなくなるという事になったら元も子もない。

 

 例のあレについて未だに騒いでいる人達がいるけど、私の周りではリアルどころかネットでも言及している人が少なくなった。*3規制の権限があるわけでもない個人の感想*4――それも思想的には雑食っぽい人にかみつく辺り、暴走しているという自覚がないんだろうな。*5加勢する人どころか、ドン引きしている人の方が多いと思うけど、騒いでいる本人達は自身を客観視できていないから気づいていないんだろう。敵に回したら粘着されそうなんで、私もこの話題から距離を取ろうと思う。

*1:マジで令和はおっかない時代だ。何に対して怒っているのか説明してほしいわ。

*2:ワーグナーだってヒトラーのために音楽作っていたわけじゃないでしょ。

*3:マスコミですら取り上げてなくね?

*4:慰安婦像と慰安婦は同一ではないと思うのだが、モデル不詳の像を批判する事が実在の女性を批判する事になるトラップ。貞本氏本人のリプライが痛いので擁護しづらいけど、面倒くさい味方と面倒くさい敵ができているのには同情する。

*5:国内では芋づる式にお仲間(ネトウヨ)認定して標的を作り出しまくっているけど、当の韓国人の中に冷静な人がいるのが笑える。中国にしてもそうだけど、「国は嫌いだけど文化は好き」というのを続けていたから、そこはちゃんと区別できる人達なのでは。